巨人よ、借金を背負っての阪神挑戦は恥ずかしい…鍵を握るのは戸郷と岡本、吉川の8番起用には反対【柴田勲のコラム】
リーグ優勝・阪神は総合力の勝利
阪神が2年ぶり7度目のリーグ優勝を達成した。藤川球児監督が9月7日、甲子園で舞った。就任1年目だが阪神の新人監督では史上初のことだという。
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まずは藤川監督、そして阪神に対して「おめでとう」と言いたい。
1950年の2リーグ制導入以降、史上最速だった。90年の巨人の9月8日を1日更新した。
交流戦での負け越しがなければ、もっと早くなっていたかもしれない。
総合力の勝利だ。打撃成績・投手成績を見てもその主要な部門で5球団を引き離してトップだった。
1番・近本光司から2番・中野拓夢、3番・森下翔太、4番・佐藤輝明、5番・大山悠輔と1番~5番まで固定したメンバーで戦い続けた。五人がしっかりしていた。6番~8番は選手の調子を見極めて臨機応変に起用した。
阪神の主力選手の顔触れを眺めると若いよね。村上頌樹、才木浩人は20代、中野、森下、佐藤も20代、近本、大山は30台前半でこの五人はこれからも脂が乗ってくるだろう。
阪神ナインは23年の優勝から昨年の2位を経てますます力をつけていた。それに主力選手で大きなケガ人が出なかった。安定した戦いをできた背景には徹底したコンディション管理があったのだろう。環境づくりも成功した。
借金を抱えていては前代未聞だし恥ずかしい
さて巨人だ。
2日からのヤクルト・中日6連戦を4勝2敗と勝ち越して2位。3位のDeNAとは1.5ゲーム差だ。前回のこのコラムの時点と変わっていない。それにしても阪神とは17ゲーム差、61勝62敗3分で借金「1」だ。
巨人だって岡本和真の長期離脱がなかったらと思うが、ケガは仕方がない。最下位のヤクルトだって村上宗隆のケガさえなかったらと思っていることだろう。
2リーグ制導入後、2位の球団が借金でシーズン終了したことはない。
2位を死守した巨人がプレーオフで3位のチームを蹴落として阪神に挑戦してもらいたいと願っているが、借金を抱えていては前代未聞だし恥ずかしい。せめて貯金を2~3個くらいはして、勢いをつけて臨んでほしい。
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