ドラフトの“超目玉”に浮上か?「佐々木麟太郎」は日本球界かメジャーか スカウト陣は「来年7月まで入団を待てるかどうか…」
今年のプロ野球ドラフト会議は10月23日に開催されると発表された。これからドラフト候補や各球団の動向に関する報道が増える時期となるが、ここで大きなニュースが飛び込んできた。米国のスタンフォード大に在籍しているスラッガーの佐々木麟太郎が、ドラフトの対象選手になることが明らかになったのだ。【西尾典文/野球ライター】
「並のバッターではありません」
佐々木は、花巻東で菊池雄星(エンゼルス)や大谷翔平(ドジャース)を指導した佐々木洋監督の長男だ。自身も花巻東でプレーし、1年春からホームランを量産し、3年間で通算140本塁打を放った実績を持つ。
2023年のドラフト会議ではドラフト1位指名が有力視されていたものの、プロ志望届を提出するせずに米国留学を決意し、スタンフォード大に進学した。今年はNCAA(全米大学体育協会)の1部リーグでプレーし、52試合で打率.269、7本塁打、41打点という成績を残した。
メジャーリーグのルールでは、4年制大学に在籍していても、3年次を修了するか21歳以上であれば、ドラフト指名を受ける資格がある。佐々木は来年4月に21歳になるため、来年7月に行われるメジャーのドラフト対象となることから、今年10月に開催される日本のドラフト会議でも指名可能であることが確認された。
「バッティング、特に長打力は、当時の高校生の中で圧倒的な力がありましたね。木製バットを使った打撃練習を見たが、打球の速さは、プロの一軍レベルに匹敵するものでした。(高校時代は)故障で本調子ではない時期が多かった中であれだけのホームランを打てる……やはり並のバッターではありません。米国でどのくらい成長しているかは把握していないが、高く評価する球団も出てくるでしょうね」(高校時代の佐々木を担当していた東北地区担当スカウト)
単純比較はできないが、早稲田実業時代に高校通算111本塁打(※佐々木に更新される前の最多記録)を放った清宮幸太郎は、2017年のドラフト会議で7球団が1位で競合し、日本ハムに入団した。佐々木の打撃力に着目している球団があると考えるのは、当然だろう。
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