巨人投手には「投球の意図」が見えてこない…負け越し3連戦でまた見えた阪神との「決定的な差」【柴田勲のコラム】
ちょっと考えられない
2位・巨人と3位・DeNAとのゲーム差が1.5となった。8月18日の時点では0.5だったが、25日には直接対決を制して2.5としていた。
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ところがまたもや急接近してきた。まあ巨人は26日からの広島、阪神6連戦を1勝5敗と大きく負け越した。当然だね。
前回の今コラムで、最低でも3勝3敗で乗り切ってもらいたい。負け越すようだと2位の座も苦しくなってくると記したが、それが現実のものとなってきた。巨人から5位の中日まで3ゲーム差で4チームがひしめく状況だ。
広島に絶対してはいけない3タテを喫して、阪神にも1勝2敗と負け越した。これで阪神とのゲーム差は16、借金は今季ワーストタイの3となった。
しかし、この時期に来て2位のチームが借金3なんて記憶にない。V9時代だって2位のチームは5割を維持し、貯金だってしていたと思う。
ちょっと考えられないね。
どこを狙って投げるのか、意図が分からない
阪神戦、結局は力負けだ。3連戦はすべて1点差ゲームになったが、敗れた試合はその1点が重かった。
8月31日の第3戦、今季4戦4敗の才木浩人を7回、5連打で3点を奪ってKO、逆転して2点差となった。いい流れだった。ところがその裏に登板した中川皓太が守ることができなかった。2死一塁から4連続長打を浴びて再逆転を許した。
確かに外野手の球際での悔しいプレーが三つ続いた。どれもが紙一重だった。でもこんなのはお互い様だ。
阪神の投手陣は先発、中継ぎともに質量豊富だが、リリーフ陣の石井大智や岩崎優はもとより、目についたのは及川雅貴だ。低めに丁寧な投球を心がけていた。
中川はどうだったか。船迫大雅、大勢もそうだが、えいやっという感じの投球だ。どこを狙って投げるのか、意図が分からない。
これではどうしても甘くなる。2死だけに早くアウトが欲しい。いい当たりをされるのもやむを得ないだろう。
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