「サディズムの傾向が強い」 神戸女性刺殺・谷本容疑者が見せていた“二面性” 「勤務態度は良く、後輩の面倒も見ていた」

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「間違いなく二面性が」

 谷本がドライバーとして働いていた新宿区内の運送会社代表は、

「3年前の事件は聞かされていませんでしたが、勤務態度はとても良く、後輩の面倒も見てくれていた。国家資格を取って運行管理者にならないかともちかけたほどです。けれど前の職場から戻ってきてほしいと言われているとのことで、断られました」

 ともあれ、神戸の建設会社と同じく仕事上の評判は上々である。一方で、

「親の介護で300万円の借金があると聞き、私が弁護士を紹介して自己破産の手続きを進めていました。いまでは、介護の話もうそだったのではないかと感じている。可能ならば谷本に面会し、直接、怒りを伝えたいと思っています」

 先の記者が引き取る。

「真面目に仕事をするのにストーカー行為やうそを重ねる。谷本には間違いなく二面性があります。しかし、なぜ見ず知らずの女性を尾(つ)け回した挙げ句、襲ったのでしょうか」

サディズムの傾向が強い

 こうした疑問に関して、精神科医の片田珠美氏は次のように語る。

「犯人は性的に倒錯しており“サディズム”の傾向が強い人物とみることができます。性対象に痛みを与え、その苦しむ姿に性的興奮を覚えるサディズムは、性衝動と攻撃衝動が結び付いていて、求愛もセットになっている。好意を持った相手に求愛し征服するのに苦痛を与えずにはいられない」

 動機面は今後の捜査で明らかになるだろうが、ゆがんだ思考と嗜好は治らない。捕まるまで犯行を繰り返す危険性は高い。つまり、谷本は二度と野に放たれてはならない存在なのである。

週刊新潮 2025年9月4日号掲載

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