「“日本経済が復活した”と考えるのは間違い」 日経平均“急騰”のカラクリ けん引する「四つの業界」とは

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EVでなくハイブリッド車が人気

 となれば、どのメーカーが“買い”となるのか。

「米国市場で売れ行きが絶好調なのはハイブリッド(HV)車です。あれほど環境にうるさかった欧州でさえ、ハイブリッド車が人気。フランスで一番売れているのは、トヨタのSUV『RAV4』やセダンの『ヤリス』といったハイブリッド車です。世界がEV(電気自動車)へとかじを切った中で、トヨタだけはかたくなにハイブリッドを中心に据えながら、EVや水素を燃料にする車の可能性も追求してきました。これまで全方位に頑張ってきたことが、結果的に大正解だったと思います」(広木氏)

 自動車関連の銘柄が復活すれば日本株には追い風だが、唯一の不安材料は“あの男”だと言っても過言ではないのだ。

 残念ながら日本の株価市場が“欧米頼み”なのは前述の通りだが、もっとも憂慮すべきは、トランプ大統領の動向である。後編【「“資本家がズルい”と感じるなら、自分が株主になればいい」 株高で貧富の差は拡大… 「10人中3人弱しか恩恵を受けていない」】では、注目すべきトランプ大統領の動向や、インフレに立ち向かう方法などについて詳しく報じる。

週刊新潮 2025年8月28日号掲載

特集「まさかの最高値更新4万3714円 日本株『4つの深層』」より

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