友達だと思っていたのに、いつの間にか… 30歳女性が「理想のタイプと真逆」な彼の猛アタックに折れたワケ
人生いろいろ、家族もいろいろ、幸福の形もいろいろ。近年、「結婚がゴールではない」という声も大きくなりつつあるとはいえ、ゴールインした二人には幸せになってほしいと思うのが人情というものだろう。
そして、そのゴールに到達するまでには、十人十色のドラマがあるのは言うまでもない。目下、幸せに包まれているカップルにエールを送りつつ、出会いから現在までを根掘り葉掘り聞いてみる「令和の結婚事情レポート」。
今回登場していただくのは、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)所属のティーチングプロA級である小寺(こてら)香穂さん(30)と、会社員の石井原翔平さん(29)だ。
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「付き合って」「結婚して」と猛アタック
2022年9月。共通の友人を介して同い年の4人が集まり、カラオケへ。女性は香穂さんのみ。翔平さんは「大人しくて気遣いのある優しそうな子」と引かれた一方、香穂さんは「友達の友達」としか見ていなかった。ただこの4人のほか、共通の友人を交えての3人などでも食事やカラオケに週1~2度行ったりし、頻繁に会うようになった。
当然喋る機会も多くなる。香穂さんいわく「楽しいだけでなく、仕事や将来の話を真剣にしたり、相談に乗ってもらったり。ネガティブな私にポジティブな意見をくれて、優しい人だなと思うようになりました」。
翔平さんの思いも日に日に強まり、23年6月になってついに「二人で食事に行きたいな」と香穂さんを誘ってお好み焼き屋へ。まだ香穂さんの中で、翔平さんの存在は「友達」だった。
だが彼は押しの一手。「付き合って」「結婚して」……。何度となく交際を打診したが、やっぱり香穂さんの中での意識は「友達」。というのも当時、彼女には他に気になる人がおり、その相談も翔平さんにしていた。もともと「亭主関白系の人が好き」という香穂さん。翔平さんは真逆だったが「私のことを褒めてくれるし、他人の悪口は絶対に言わない。優しさをずっと感じていた」と、いつしか「その優しさにノックアウトされていた」。
いつの間にか告白を心待ちに
最初に二人で行ったお好み焼き屋を再訪した日、いつものごとく交際も始まっていないというのに「結婚して」と切り出した翔平さん。店の割り箸袋にデザインされていたあみだくじを引き、五つある結果のうちもしも「大吉」にたどり着いたら……と香穂さんが冗談めかすと、翔平さんが見事に大吉を引き当てたことも。
そんな経緯もあって「いつ言ってくれるんやろ」といつの間にか香穂さんは交際の打診を心待ちに。昨年8月、二人で飲みに行った帰り道、彼の緊張する様子が歩きながらにも伝わってきた。「付き合ってください」との言葉に、香穂さんは「勝率は?」と返した。
「またフラれるな」と彼は思ったが、香穂さんの真意は「交際打診の勝率は100%なんだから緊張しなくていいのに」。もちろん返答は「お願いします」。
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