DeNA3連戦で浮き彫りになった赤星、井上の課題…2位死守のため打線のカギはキャベッジにあり【柴田勲のコラム】

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登録抹消・赤星の課題とは

 前回の今コラムで巨人がDeNAに0.5ゲーム差に迫られて尻に火がついてきたと記したが、22日からの直接対決3連戦(東京ドーム)を2勝1敗と勝ち越した。

 これでゲーム差は2.5。3勝していれば貯金を3にして3.5ゲーム差と突き放せるところだった。でも、まずは勝ち越した。2位死守のためにもヨシとしたい。

 2連勝で迎えた24日の第3戦目、先発・赤星優志の課題が浮き彫りになった。

 投球フォームがきれいだ。素直な球を投げる。時にいいピッチングを見せてくれる。

 しかしポカがある。走者をためての一発が目につく。24日は宮崎敏郎に先制打を許し、4回には筒香嘉智にソロ弾、致命的だったのは5回、2死無走者から桑原将志に四球を与えた後、宮崎に浴びた2ランだ。

 2死から四球、そして一発……ベンチが嫌がるパターンだ。これでは信頼を得ることはできない。5回を4失点で9敗目だ。

 打たれたくない。長打は食らいたくない。こんな時は高めか低めでとなるが、どうしてもビビッてしまうのか。ボールが打者のベルト周辺に行く。これではある程度まで勝っても長くは続かない。

 阿部慎之助監督は「先発を外れてもらいます」と、赤星の出場選手登録を抹消した。やむを得ないところだ。

井上温大と共に課題を意識して練習を

 23日の井上温大もそうだった。1点リードの6回、先頭の蝦名達夫に対し、0-2と追い込みながら四球を与えた。

 続く桑原には右へ二塁打されたが、中山礼都から吉川尚輝、そして甲斐拓也への中継プレーで本塁タッチアウトとした。

 なんとか事なきを得たが、阿部監督にすれば先頭打者、しかも早々と追い込んだのに四球だ。「なぜ、攻めないんだ」と思ったことだろう。ダヤン・ビシエドを迎えたところで田中瑛斗を送ったのも当然だった。

「失敗したら代えられる」という懲罰臭が漂うが、二人とも課題を意識して練習に励んでほしい。 

 甲斐がこのプレーで右手の指を骨折し、出場選手登録を抹消された。だが岸田行倫がいるし、大城卓三も控えている。小林誠司も昇格してくる。カバーできるだろう。

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