酒井法子か、松たか子か、「誰が歌っているのか?」と噂が噂を呼び…「ひだまりの詩」思わぬ大ヒットの裏側

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元「Le Couple」藤田恵美インタビュー第3回

 1990年代後半、江口洋介主演の人気ドラマ「ひとつ屋根の下2」で流れた夫婦ユニット「Le Couple」による「ひだまりの詩」。誰が歌っているのかと噂が噂を呼び、180万枚の大ヒットに。ボーカルを務めた藤田恵美(62)が、NHK紅白歌合戦の舞台裏、夫婦ユニットならではの葛藤を振り返る。(全4回の第3回)

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――1990年、27歳の時にギタリストの藤田隆二さんと結婚し、94年に「Le Couple」(フランス語で“夫婦”を意味する)を組み、デビューするわけですが、初期は大変だったそうですね。「ひだまりの詩」に至る前は、どのような活動をしていたのでしょうか。

 隆二さんとはライブハウスの専属バンドとして一緒に演奏していた流れで、自然に夫婦として音楽活動をするようになりました。「ひだまりの詩」がデビュー曲と思っている人が多いんですけども、5曲目のシングルでした。最初の3年ぐらいは大変だったです。

――デビューは1994年。31歳の時でした。どんな活動をされていたんですか。

 自分たちで機材を組み立てて、お店や路上でゲリラライブをよくやっていました。また、1995年から96年にかけての約9ヶ月間は、20数万円の中古車で全国631か所の有線放送所を回ったりもしました。

――「ひだまりの詩」の頃はどんな状況でしたか。

 それは、周りの友達も同じぐらいにデビューした人がレコード会社から契約を切られた頃でした。私たちも、ヒットは出ないし、もう契約を切られるなと思っていたんです。

 1996年12月頃に、「ひとつ屋根の下」のパート2ができるので、なにか曲を歌うことができるかもしれないという話があって、次の年に本格的に話が来ました。「ひだまりの詩」もいい曲でしたが、カップリング曲「夕映え」もすごく気に入りました。

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