「ビジターゲームでも主役は大谷」がアダになる? “活躍して当然”の空気がMVP争いに落とす影とは

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「Gotten used to SHOHEI」

「実は私も順番を待って、並ばなければなりませんでした」

 かつて「いつも大谷の真横にいる美女」として名を馳せた、エンゼルス担当レポーターのエリカ・ウェストンさんの久々の言葉だった。

 インターリーグ(ア・リーグとナ・リーグの交流戦)で、ドジャース・大谷翔平(31)が古巣・エンゼルスと対戦したのは、現地時間8月11日からの3連戦だった。その会場がかつて通い慣れたエンゼル・スタジアムということで、地元カリフォルニア州のメディアが大集結したのだ。

「同カードの試合中継を行った地元放送局『FanDuel Sports Network WEST』が、10分ほどの試合前特番を組んでいました。カード初戦の11日、ショウヘイとエリカ嬢の再会という番組予告もされていたものの、開口一番のセリフが『順番待ち』でした。再会はできたみたいですが、大谷に挨拶しようとしたエンゼルス関係者や記者、カメラマンがほかにもたくさんいて、昔話をする余裕は全くなく、エリカ嬢からは残念がるコメントしか聞かれませんでした」(米国人ライター)

 挨拶の順番待ちとは、まるで大物俳優の楽屋前のようである。

 12日はエンゼルスが大谷の放った打球から「トリプルプレー」を成立させるスーパーシーンも見られた。大谷のライナー球を捕球し、二塁ベースを踏んで一塁に送球した遊撃手のザック・ネト(24)は「偶然ではない。監督(レイ・モンゴメリー代行=56)の指示で守備位置を代えていたんだ」と試合後のインタビューで話していたが、米メディアが振るのは大谷のことばかり。“空気”を察したネトが「三重殺で怒らせちゃったかな。その後に出た彼のホームランは凄かったね」と答えると、ようやく取材陣も引き上げて行った。

 エリカ嬢との再会を果たした時点で、大谷のOPS(長打率+出塁率)は1.013。「1.0」を超えているのは、大谷とヤンキースのアーロン・ジャッジ(33)だけだ。投手復活も果たし、米国の野球報道の中心が大谷になるのは分からなくもないが、こんな言葉も囁かれるようになった。

「Gotten used to SHOHEI」

 大谷は活躍して当然、その光景にも見慣れてきたという意味だ。

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