「ポケモン」コラボで大混乱の「マクドナルド」がまたもや謝罪…「ハッピーセット」を混乱することなく売る方法を考えてみた

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希望者には食品をつけない

 マクドナルドは、「今後、特定のハッピーセットの販売にあたっては、特定の期間において、より厳格な販売個数制限を設けさせていただく場合がございます」と発表した。ハッピーセットの玩具やカードはおまけ扱いであるが、今回注文した人の大半が食品など二の次で、おまけがメインだったのは明白である。

 それならば、いっそのこと、玩具だけ欲しい人にはあえて食品をつけないなど、大胆な対策を講じてはいかがだろうか。その場合でも、価格は食品がついているものと同じでいいだろう。食品を最初からつけなければ調理の手間は省けるうえ、廃棄も防げるし、短期間で人を捌くことも可能になるはずだ。

 他にも、人気が出そうな玩具は予約販売にしたり、整理券を配布したりして後日受け取りに来てもらうのも手だろう。転売の原因になりやすい、ランダム封入をやめるという方法もある。これらの対策を取れば、少なくとも過度な買い占めや玩具のプレミア化を防ぐことはできると思うのだが、いかがだろうか。

ドナルドとその仲間たちを復活させるべきだ

 一昔前のマクドナルドといえば、“ドナルド・マクドナルド”やハンバーグラー、バーディー、グリマスといった公式キャラクターが有名であった。なかでも、ドナルドはネット上ではカルト的な人気を誇っていた。「ランランルー」というポーズが何度も動画でネタとして使われるなど、かつてのニコニコ動画文化を牽引した存在でもある。

 こうしたキャラクターたちは子供たちに爆発的な人気を誇り、マクドナルドの象徴的な存在だったが、いつの間にか彼らのグッズを店頭で見かけることはほぼなくなってしまった。SNSでは彼らのことを惜しむ声も多い。

 マクドナルドは謝罪文で、「当社では『未来を担う子供たちの心と体の健全な成長や発達に貢献することで、家族が笑顔で過ごせるお手伝いをする』というハッピーセットの原点に立ち戻り、いまいちど各種施策を見直してまいります」と述べている。アニメキャラとのコラボも結構だが、今こそ、ドナルドたちを復活させるべきなのではないだろうか。それなら、少なくともちいかわやポケモンのような、玩具目当ての大混乱は防げるはずだ。

 9日のマクドナルドの現場は大混乱に陥った。現場の士気は著しく低下したに違いない。さらに、これほど何度も謝罪を繰り返すとなれば、企業のイメージ悪化にも拍車がかかってしまう。顧客満足度を高めるためにも、販売方法をそろそろ見直す時期にきているのではないだろうか。

ライター・宮原多可志

デイリー新潮編集部

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