「B-29の残骸がガードレールに?」 都会のド真ん中に戦争遺跡が! 訪れやすいスポット6選
鉄砲製造所が図書館に(東京都北区)
JR埼京線十条駅からほど近い住宅街にある北区立中央図書館。広いエントランスホールには古い赤レンガの外壁がそびえる。まるで館内にもう一つ別の建物があるかのようだ。
この赤レンガ倉庫が建設されたのは1919年。日露戦争後の弾丸不足を補うための弾丸製造工場だった。太平洋戦争時には陸軍の弾薬類の製造工場として、戦後は米軍に接収され戦車整備工場として、58年に返還されると陸上自衛隊の武器補給処として89年まで利用された。その後、廃墟化した赤レンガ倉庫が新築の建物の中に取り込まれるようにリノベーションされ、2008年に区立中央図書館へと生まれ変わったのである。
八幡製鉄所の刻印が押された鉄柱など当時の遺構を組み込んだ斬新な設計でグッドデザイン賞を受賞。区民に愛される貴重な文化遺産だ。
B-29の残骸がガードレールに(東京都足立区)
東京・足立区の住宅街にある十字路。その一角にある畑に埋められた巨大なタイヤは直径約150センチ。「MADE IN USA」「GOODYEAR」の文字が刻まれている。実はこれ、1945年5月26日に墜落した爆撃機「B-29」の残骸だ。この畑の持ち主・中田文雄さん(81)の話。
「墜落現場に散らばった金属部品を父が持ち帰って売ったと聞いています。タイヤは五右衛門風呂の燃料にするつもりだったそうですが、硬くて切れない。裏の竹やぶに放置していました」
その約40年後、竹やぶが区画整理の対象となり、中田さんが現在の位置にリヤカーで運んだ。
「処分に困っていた時、交差点に車が突っ込む事故があり、ガードレール代わりに埋めたんです」
それからさらに40年。今では、グーグルマップにも載る“名所”になっている。















