「首を吊ります」と辞職を迫ると「メンタルが大事ですよ」と受け流され… 斎藤元彦知事の「最側近」が“裏切り”を決意した理由

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「メンタルヘルスケアを利用してください」

 一方の井ノ本氏は、停職3カ月の懲戒処分に付されたが、漏洩は知事の指示に基づく「正当な業務だった」と反論。処分の執行停止の申し立てを行う方針を示すなど、徹底抗戦の構えを崩していない。

「最側近」とまで呼ばれた男が、ここにきて知事に不利な証言をしたのはなぜか。

「知事への批判が激しくなっていた昨年7月、井ノ本氏は他の側近2人と共に知事室を訪れ、直接辞職を進言したことがありました。その際、“(側近と報道され)自分だけでなく、家族も誹謗中傷に遭っている。(このままだと)首をつりますよ”と言って辞職を迫ったそうです。ところが知事から“メンタルヘルスケアを利用してください。メンタルが大事ですから”と受け流され、ひどくショックを受けたといいます」(前出の県庁関係者)

 井ノ本氏に事実確認を求めたが、代理人弁護士を通じて、

「個別の取材には応じておりません」

 と言うのみである。

 知事に近しい関係者によると、斎藤氏はいまも周囲に「(漏洩指示など)一切言っていない」と話しているという。しかし、前出の県庁関係者は「内心では“窮鼠”となった井ノ本氏の動向に神経を尖らせ、不安気な様子だ」と打ち明ける。

 鉄面皮の下でいま思うのは、焦燥か、恐怖か。

デイリー新潮編集部

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