トランプ政権を揺るがす「エプスタイン事件」 戦慄のドキュメンタリー映画で明かされた女性たちの「衝撃の証言」とは

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 近ごろ、トランプ大統領の周辺が「エプスタイン事件」絡みで騒がしい。未成年の少女たちに金銭を見返りとした行為を強要し、有罪判決を受けた末に刑務所内で自殺したエプスタイン氏と、トランプ大統領との関係について、リベラル・保守を問わず真相解明を求める声が高まっているのだ。とはいえ、2019年のエプスタイン氏の“獄中死”で真実は闇の中に――。ところで、日本人には馴染みの薄いこの大スキャンダルについて、ぜひ視聴すべき映像作品があるのはご存じだろうか。L.A.在住の映画ジャーナリスト・猿渡由紀氏のレポートをお届けする。

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クリントン元大統領やビル・ゲイツとも交友関係があったとされる

 未成年の少女たちに金銭を見返りとした性的な接待を強要し、有罪判決を受けた末に刑務所内で自殺したエプスタイン(正しい発音はエプスティンだが、ここでは日本での表記に合わせることにする)とトランプの関係は、アメリカではかなり前から知られていることだ。

 しかし、最近になってトランプ支持者の間からも真相解明への圧力が高まり、「ウォール・ストリート・ジャーナル」が2003年(その頃すでにエプスタインから被害を受けていたという女性の証言がある)にトランプがエプスタインに送ったという、「一糸まとわぬ女性の絵」を添えた誕生日メッセージについて報道したりする中、トランプはますます保身に必死の状況なのだ。

 エプスタインは、トランプと同じく、ニューヨーカーでビリオネア。フロリダのパームビーチや、ニューヨークのマンハッタン、ニューメキシコに豪邸を持ち、カリブ海には自分の島のほか、複数のプライベートジェットも所有していた。

 数十人いるとされる、当時未成年だった被害者の女性たちは、そうしたエプスタインの持つ豪邸や、時にはヨーロッパにも連れて行かれ、エプスタイン本人や彼が親しくする金持ちの男たちの相手をさせられた。それらの男たちの「顧客リスト」があるのかどうかは、今も大きな関心事になっている。

 ただ、そのリストの有無にかかわらず、トランプとエプスタインのツーショットや、ビル・クリントン元大統領がエプスタインのプライベートジェットの前にいる写真、アンドルー王子と当時ティーンだった被害者女性の写真などは、実際に存在が確認されている。

 プライベートジェットの乗客リストにも、クリントンやビル・ゲイツの名前が複数回出てくる。大物とつながっていたエプスタインが「自殺した」というのは都合がよすぎると見る向きは少なくないが、2019年、2度目の逮捕(彼は2006年に一度逮捕され、司法取引をしている)で有罪となった彼が刑務所の中で死んでしまい、裁判が行われなくなったせいで、真相は埋もれてしまったと思われた。

 それでも、「このままで終わらせてはいけない」という思いはリベラル・保守を問わず根強く、人々の関心を引き寄せ続けている。

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