パワハラ・セクハラで“追放”された名物キャスターはYouTubeへ 「フジの天皇」に“完全復権”の見方も

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復権目指す日枝氏

 一方で日枝氏は完全復権を目指しているという見方がフジ社内で日増しに高まっている。背景には6月末にFMHの社長を退任した金光修氏(70)が、直後に同社のアドバイザーに就任した件がある。「資本政策など経営課題に対する助言を行う」そうだが、それでは相談役か顧問に近い。これには多くのフジ関係者が憤っている。

「金光氏はフジを監督しなくてはならなかったのだから、人権侵害問題の責任があるはず。だからFMHの社長を退いたと思ったら、耳慣れない肩書きで社内に残ってしまった」(フジ関係者B)

 フジの清水賢治社長(64)はFMHの社長も兼ねるものの、1人でこなすのは難しいと見られている。どの民放のホールディングスも多角化が進み、FMHにも不動産、ホテル業、レコード業、人材派遣業、通販業などがあるからだ。他局は局とホールディングスのトップを分けているが、FMHは兼任する。

「結局、FMHの社長業の一端は以前通りに金光氏が担うのではないか。人権侵害問題の責任は感じていないのだろう」(同・フジ関係者B)

 責任は日枝氏も感じていないようだ。本人が周囲に「関係ない」と漏らしたとされている。だから臆することなくフジに戻って来るつもりだと社内では見られている。

 7月6日に放送された「検証 フジテレビ問題~反省と再生・改革~」の取材依頼を日枝氏は断った。これも「関係ない」と思っているのが一因だろう。

「日枝氏は来年か早ければ年内にも復権に向けて動くと言われている。今は世間の風向きを見ているようだ」(フジ関係者A)

 金光氏のアドバイザー就任にはフジ社内に強い反発があったが、誰にも覆せなかった。清水氏も受け入れた。清水氏と金光氏は1983年入社の同期ながら、金光氏は西武百貨店勤務を経ての中途入社で、ずっと清水氏の兄貴分的存在だった。これも影響していると見られる。

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