離婚後、父が何度も再婚相手を連れてきて…紗倉まなが明かす「途中で挫折してしまった脆い家族」
肉親、と思える人は母だけ
父とは、今は本当に全然関わりがありません。父が再婚してから会う機会がなく、母が「解散」を宣言してからはなるべく父にも会わないようにしていたのですが、寮生活を送っていた頃に何度も再婚相手を連れてきては食事に誘い、強引に付き合わされた嫌な思い出があるので、改めて「人としての父は受け入れられない」と拒絶する方向で生きてきました。
父は芸術的な才能に溢れた人で、私としても「父は天才肌だったな」と思い返すことは多いのですが、働くことやお金を稼ぐことが苦手で、常に対人関係でも揉め事を起こし、勝手に仕事をやめたりする不安定さがあって、両親の不仲の大きな一因でもありました。だから、私にとって唯一の肉親、と思える人は母だけです。
最近、犬と暮らし始めて、この家族コンプレックスは、だいぶまろやかになったと感じています。昔からずっと一人で過ごしてきて、自分の家族を見ても憧れを抱けなかったため、屈折した気持ちで「家族」という大枠を見てきました。
以前は、子育てが大変だという他者の投稿を見ても、「へー、そうなんだ」と、自分とは違う世界の話だと感じていました。でも、今は「大変そうだな」と一緒に考えられるようになり、そこにはイッヌ様の存在が大きく影響しているのだなと感じます。過去の家族のことを振り返ると胸が痛くなる瞬間もありますが、コンプレックスはかなり薄れて、心も満たされた感じになりましたね。
***
第1回【目の前にあるクラシカルな椅子を見た「紗倉まな」から次々に“想像”が…止められない「考える癖」】では、書くことや止められない「考える癖」にいて語っている。
[3/3ページ]

