離婚後、父が何度も再婚相手を連れてきて…紗倉まなが明かす「途中で挫折してしまった脆い家族」

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インタビュー第2回

 人気AV女優の紗倉まな(32)が最近、上梓した著書『犬と厄年』(講談社)。これまでに何冊もエッセイを出しているが、初めて家族について深く掘り下げて書いたという。30代となり、周囲が結婚や出産のラッシュとなる中、紗倉が明かす「家族コンプレックス」とは。(全4回の第2回)

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 今回の本では、家族のこと、特に両親のことに深く踏み込んで書きました。今までこんなに具体的に家族のことを書いたのは、初めてのことです。

 これまでのインタビューでは、AV女優という立場から、生い立ちへの探りを入れられることが多かったんです。その際は、悲惨とまでは思わないものの、少し「崩れた家庭」と話すだけでした。まとめて具体的な形で明かしたことはありません。

 最初に、家族について書いたのは2年前、noteアプリでの投稿です。ある時ふと「すごく書きたい」という衝動に駆られました。自分の記録として、これまでも家族のことを考える時間はあったのですが、30歳手前になったこともあり、「改めて自分たるものは何なんだろうか」ということを整理したいという気持ちが芽生えたんです。

 今までは、自分の家族のことや出来事に関して、かなりごちゃごちゃと絡まり合っているような感覚があり、あまり「家族を紐解く」ようなことをしてきませんでした。しかし、周りの友人たちが結婚や出産のラッシュを迎え、「家族」というものを作り始めているのを目の当たりにし、私自身も犬と暮らし始めたことで、改めて家族について考えたり、俯瞰した状態で思い出すようになったんです。

 最初は「メモ」アプリに書き留めていて、ちょうどnoteアプリがあったので、そこに書いたという次第です。実際に書いてみて、自分の新たな感情に気づいたり、全体的に整理されたりした感じがありましたね。

 自分の家族を振り返ってみると、私は父にも母にも愛されて育ちました。様々な習い事も熱心に経験させてくれましたし、勉強を強要されることもなく、私の個性を尊重してくれる家庭でした。とても良い両親だったと思っています。

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