「政治的無知と認知バイアスで“バカの二乗”に」 先進諸国での極右勢力の台頭…その原因とは

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スキャンダル発生率

 もっとも、今回当選した議員のほとんどは地方議員の経験さえない。

「ある意味で、政治についてまったくの素人が交じっている政党で、中には社会人としての常識があるかどうかも分からない人たちがいます。ちなみに、私の友人が調べたところ、公選法違反、政治資金規正法違反、パワハラやセクハラなどのスキャンダル発生率が、維新の議員はとても高くて7%でした。つまり、にわかに拡大した政党はスキャンダルを起こす可能性が高く、政治家経験のない議員が多いのはリスクでもある。彼らが国会でどのような化学反応を起こすかは、まだ分かりません」(伊藤氏)

 参政党関係者が言う。

「大勝利から一夜明けた21日、神谷代表は有料でファンに向けて毎日更新しているブログに、〈記者会見でも笑顔がないと指摘されましたが、今後起こりうるトラブルや攻撃に備えたり、受けた期待に応える責任を考えると、とても笑ってはいられません〉とつづっています」

 では、参政党に熱狂した日本人は笑っているだろうか。あるいは、今頃青ざめて……。

 前編【「〈大東亜戦争のように戦い抜く〉発言で保守層にアピール」 参政党が人々を熱狂させた“本当の理由” 「玉木型と石丸型のハイブリッド」】では、参政党が人々の心をつかんだ理由について報じた。

週刊新潮 2025年7月31日号掲載

特集「『大東亜戦争のように戦い抜いてやる』 キワモノ『参政党』になぜ日本人は熱狂したのか」より

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