「石破総理の来阪で票が減った」「お辞めにならないのでは、モラルが崩壊」 自民党内部から“石破おろし”の大合唱が
「私が担っていく」
有権者は参議院議員選挙で石破茂首相(68)に明確なNOを突き付けた。だが、首相は勝敗ラインを「自公過半数」から「比較第1党」に“改ざん”。日米関税交渉などを理由に続投を宣言した。が、いくら粘っても、いずれは辞任に追い込まれるとの見方が有力なのだが……。
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【実際の写真】「今すぐ帰りたい」とでも言わんばかり… 笑顔の安倍元首相をバックに“どんよりした表情”を浮かべる石破首相
参院選の結果は自公で過半数割れの47議席。自民党単独では39議席で、2007年の第1次安倍晋三政権下での37議席に次ぐ、歴史的大敗である。ところが開票の約30分後、FNNプライムオンラインが石破首相の進退について「続投の方針を確認」と速報。その後、石破首相がNHKの開票速報番組で、国家に対する責任は今後も首相が担っていくのかと問われ、
「私が担っていく」
と述べて、自身の口で続投を宣言したのである。
しかし、その“続投宣言”に前後して自民党候補の落選の報は相次いだのだった。
「安倍元総理が築いてきた多数議席という“貯金”を……」
首相以下、執行部が誰一人責任を取らない状況に党内からは憤怒の声が上がり始めている。
その筆頭格が麻生太郎最高顧問(84)である。20日、テレビ朝日は麻生氏及び麻生派の面々が情勢分析のために集まったことに触れながら、麻生氏が周囲に「続投は認めない」と話していると報じたのである。
京都で大逆風の中、薄氷の勝利をつかみ取った西田昌司参議院議員(66)はこう語気を強める。
「石破総理は現状の課題に取り組むために続投すると言っていますが、国民から信任されていない人は課題に取り組む資格はありません。安倍元総理が亡くなってからたった3年の間で、石破総理は安倍元総理が築いてきた多数議席という“貯金”を失い、衆参過半数割れという議席の“借金”を作ってしまった。そんな人が、責任を果たすために続投するなんて本末転倒です。まずは自分の政治責任を認めるべきです」
総理の来阪で「票が減った」
大阪の自民敗北の責任を取って、大阪府連会長の辞意を表明した青山繁晴参議院議員(72)もこう憤る。
「私は石破総理の来阪(応援演説)は、みんなにも分かるようにちゃんと反対をしました。しかし、総理は何度も何度も、いくら断っても申し入れてこられた。私は大阪府連会長として主権者に総理の来阪反対を明言すること、柳本顕候補に(石破氏とは一致しない)自分の考えを総理の横で言っていただくこと、この二つを条件にして総理の来阪を受け入れたのです。その結果、やはり票が減ったと考えております」
続けて、
「昨秋の総選挙で敗北した後、自民党本部で開かれた両院議員懇談会で、私は石破総理の目を見て“自ら身を処するべきです。総選挙で負けてお辞めにならないのでは、モラルが崩壊します”と申し上げました。その時、石破総理は目をそらされましたけど、それが参院選の死屍累々という結果につながっている。今回は“身を処してください”とお願いするだけではいけないと考えています」
などと語り、明白に“石破おろし”ののろしを上げるのだ――。7月24日発売の「週刊新潮」では、現役議員や識者による石破首相への痛烈な批判や、今後の国会運営の行方について詳しく報じる。



