「絵画のレンタル料」名目でアレフから金が流れ…「麻原彰晃」妻が「現金数千万円」を貯めることができた理由
10億円の隠し資産?
「観察処分を受けているアレフですから、それほど大がかりな商売をすることはできません。アレフは宗教法人格を持っていませんが、宗教団体ですから信者獲得が最大の収益でしょう。ヨガや哲学のサークルなどと偽っては信者にするわけですが、前身がオウムとわかれば当時を知る世代はまず勧誘されません。そのためオウム事件を知らない大学生など若い世代がターゲットになります。しかし、彼らはお金がありません。せいぜい一人あたり数十万円が上限といったところでしょう。ちなみに、アレフは麻原の妻に対し、彼女が描いた絵画の使用料といった名目でお金を支払っていたことが判明しています。今回、見つかった数千万円の現金は、そうした細々としたお金の蓄積ではないかと思われます」(小川氏)
デイリー新潮は23年3月15日配信の「アレフの“資産隠し”に公安庁がブチ切れ、6カ月の活動停止処分 『3年で12億円→2000万円はおかしい』」で、アレフの資産額が19年10月時の約12億8000万円から22年10月には約2000万円に激減していたことを報じた。
「彼らは全国に道場を持っていますが、それらは団体ではなく個々の信者などの名義となっています。帳簿上はアレフの財産は存在しないことになり、公安庁が収益事業と指摘している事業についても、教団とは無関係がなので報告義務はないと言い張っているのです」(小川氏)
同じくデイリー新潮が今年3月28日に配信した「『麻原彰晃の家族は10億円を隠し持っている』 オウム真理教元幹部『上祐史浩氏』が語る“アレフ”の危険性」では、アレフは被害者補償を一切やめて資産隠しをするようになったという上祐氏の証言を報じた。
小川氏が続ける。
「今回、母子のマンションから数千万円が発見されたことで、やはりアレフが彼らの生活を支えているのではないかという可能性が強く出てきたわけです。これを取っかかりに麻原の妻と次男がアレフに関わっていること、さらにトップであると認定することができれば、さらなる教団に対する締め付けも可能になるでしょう。また、中断されている被害者への賠償の再開も期待されます」
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