【ポスト参院選】すでに始まった「頭の体操」のカギは次の「大イベント」
「頭の体操」が始まった
参院選の結果次第だが、その後の政局はどうなっていきそうなのか。
「自公が50議席をクリアするのかしないのか、与党が負けるとしたらどういう負け方をするのかによるのでなかなかハッキリしたことは言えませんが、永田町のみなさんが頭の体操を始めていることは確かです。ただ、選挙結果が見えない中で各党の動きが止まった印象があります。現時点で与党は野党のどこかと連立の幅を広げる話をしている印象はありません。選挙直後に“電光石火で”ということはあり得ますが。自民の森山裕幹事長と立憲の安住淳衆院予算委員長との間には国対委員長時代からのしっかりとしたパイプがあるとされています。が、強引であっても連立などで1つの形に持っていこうとする人や勢力は存在せず、そのあたりも“各党が様子見”の理由かもしれません」(同)
取りざたされるように国民民主や維新を連立に組み込むとか、立憲の一部を引きはがしたうえで大連立に持ち込むとか、そういった可能性はどうやら低そうだ。
そもそも改選で過半数だ
「例えば玉木雄一郎代表自身、首相への野心を隠さない国民民主はどこかのタイミングで連立入りを模索するはずですが、現時点でその気配はありません。なぜかと言うと年内か、年内でなくてもそう遠くない時期に衆院選があるのではないかと見ているからでしょう。それが参院選以上の”一大イベント”になる可能性は高い。そこで勢力をさらに拡大する見込みが高く、となれば連立に入らず“その時”を待ったほうがメリットは大きく今は“安売りしないほうが良い”という考え方かなと」(同)
仮に自公が50議席を確保して石破政権がサバイブできたとしても、国会運営の厳しさはこれまで以上になり立ち往生を余儀なくされる可能性も出てくる。
「そもそも“自公で50という目標が低すぎる。これまでなら改選で過半数だ”との厳しい声は与野党から根強くあります。石破茂首相が選挙後にその座にとどまることができても政権が何も決められない状況がやってくるかもしれません。そうなると“首相を変えて出直して早期解散を”という流れになることも想定されます。現時点ではすでに3年後の参院選のことも話題になっています。当然のように苦戦が想定され、それを取り返すには選挙の特性上、最低でも盛り返しに6年はかかるということで、“少数与党の悲哀の時代が本格的に到来したね”との嘆きが聞こえてきています」(同)
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