【参政党の躍進】「安倍政権の否定になってしまう」 その勢いを与党はどう見ているか

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参院選で5議席を

 7月20日投票の日程で行われる参院選は、248議席のうち改選は124議席と東京選挙区の欠員の補充を合わせて125議席をめぐって争われる。焦点は自民・公明の与党が敷いた勝敗ラインである「非改選の議席と合わせて与党で過半数の議席(50)を確保」だが、かなりの苦戦が予想されている。対照的に参政党の躍進が注目されているが、官邸や与党はそれをどう見ているのだろうか。

「官邸や自公与党の共通した認識として参政党についてひとことで言えば“サプライズ”になるようです。ここまで勢力を伸長させるとは想定されていなかったということでしょう。自民支持層はもちろんこれまで自民から票を奪ってきた国民民主からも票が流れている印象があります」

 と、全国紙政治部デスク。

「今回の参院選で参政党は5議席以上の獲得が見込まれています。2ケタどころかそれを大きく超えるとの見方があり、その可能性も否定しませんが、いずれにせよ台風の目であり大躍進と言ってよいでしょう。選挙が近づき主として週刊誌が参政党の実態をネガティブな論調で報じていますが、支持率は低下するどころかむしろ上昇している印象さえあります」(同)

支持率が下がらない

「これまで躍進する政党なり政治家がネガティブな記事のターゲットとなれば支持率上昇に一定の歯止めがかかっていたのですが、今回それはあまり見られません。支持者の党に対する揺るぎないローヤリティ(忠誠心)を感じます」(同)

 参政党が支持を受ける主要な政策はいくつかあるようだが、その1つが「日本にいることを望まれていない迷惑な外国人を排除すること」だ。

「自民は違法外国人ゼロを主張していますし国民民主は外国人への過度な優遇を見直すと訴えており、外国人への向き合い方としては参政党独自の打ち出し方とは必ずしも言えません。が、ブレない印象があるのか、参政党の“迷惑外国人対策”は他党より支持を受けているようです。たとえば、違法な形で来日してそのまま居座っているような外国人に対して与党が生ぬるい対応を続けてきたと支持者が認識し、その現状を改善すべく政府与党に圧力をかけてくれる勢力として参政党に期待している部分もありそうです」(同)

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