「心の故障者リスト入り」佐々木朗希は「投げる気力」を失ったのか 二転三転する「ロバーツ監督」の発言に“身内”からも批判の声

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「あとはメンタルの問題」

 佐々木朗希(23)がキャッチボールの最後の一球を投じ終えた瞬間、その場にいたドジャースの選手、スタッフが拍手を送った。佐々木はちょっと口元を緩めたが、俯いて静かにクラブハウスへと歩を進めた。専属のトレーナーが後ろからついていく。ウォーミングアップなどを含め、時間にして約1時間。現地時間7月3日のホワイトソックス戦前、佐々木のその日のルーティンはこれで終わった。

「リハビリ中の投手のラストショットに拍手を送るのは、メジャーリーグの慣例みたいなもの。球団が用意した測定器によると、同日の最高速度は90マイル(約144.8km)。約20球を投げ、ほとんどが87マイル程度でした。2日連続で『強めのキャッチボール』を行ったことを評価する向きもありましたが、前日の最高値は91マイル(約146.4km)。球速がダウンした理由は肩の不調である『インピンジメント症候群』によるものか、前日の疲れが取れていないかのいずれか。肩周辺の筋肉も落ちていると思われます」(米国人ライター)

 佐々木の表情が暗かったのは、球速ダウンを認識していたからだろう。この2日連続のキャッチボールで、佐々木は1球ずつ、しっかりと投球モーションを行ってから投げた。ブルペンのような傾斜はなかったが、左足を胸の高さまで上げて全力投球をしていたそうだ。

「各社が、佐々木に取材できないかと球団スタッフに問い合わせたんですが、即答で断られました。事前に取材NGは決められていたんでしょう」(現地記者)

 代わって、デーブ・ロバーツ監督(53)が恒例の試合前インタビューのなかで、佐々木の状態を語ってくれた。

「痛みはなくなって来ている。あとはメンタルの問題。少し環境を変えることが、良いリスタートになると思う」

 ロバーツ監督が「良くなっている」と言い切った根拠は、90マイルを2日続けて投げたこと。楽観的とも思えるくらい明るい口調で語っていたそうだが、佐々木がそれとは真逆な暗い表情を見せていたのは何故か。

 前出の米国人ライターによれば、「キャッチボール中、肩の痛みを感じさせる仕種は見られなかった」という。ロバーツ監督のコメントと、その日の佐々木の練習で一致するものは「痛みがなくなってきたこと」だけだ。

 また、ロバーツ監督を囲んでいた米メディアは「あとはメンタルの問題」との監督発言の意味を聞き直している。

「彼にとって、こういう結果を常に求められる熱のこもった環境から少し離れて、身体を整えて、より強くなって、『また野球がしたい』っていう気持ちを取り戻すことが必要だと思う。若くて、才能にあふれた選手が、健康で、しかも、強い意欲を持って復帰を目指すことはとても良いことだと思う」

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