「トランプ王朝」誕生か 国家が「ファミリービジネス」化、低所得者層泣かせの「美しい法案」成立…米国政治の機能不全が止まらない
米国社会の基盤が浸食される法案
7月4日、トランプ米政権の主要政策を盛り込んだ大型の減税・歳出法案が成立した。
目玉は2017年に成立したトランプ減税の恒久化だ。この税制は所得税の最高税率を39.6%から37%に引き下げ、相続税などの基礎控除を倍増させる。いずれも納税額が多い高所得層が恩恵を受けるものだ。
チップ収入や残業代の免除措置も盛り込まれているが、トランプ氏の支持者が多い低所得層には厳しい内容となる。財源捻出のため、メディケードと呼ばれる低所得層向けの公的医療保険の受給者に就労義務を課すなど制限が課せられた。...


