こういう大河を待っていた! ぷっと笑えてハッとさせられる「べらぼう」の飽きさせない面白さ
戦国と幕末、武士の世界に偏り過ぎだった大河。徳川家が築いた平和な江戸で、自由闊達な文化人の生き生きとした物語が見たいと思っていたから「べらぼう」に大満足だ。しかも女郎の恨みつらみに悲喜こもごもが渦巻く吉原が舞台。江戸市中から忌み嫌われ、蔑まれている吉原の人間が、日本一の版元を目指して奔走する。絵師、彫師に摺師、狂歌師に戯作者と、文化人が次々登場し、主人公・蔦屋重三郎をもり立てていく。奔放な江戸庶民の娯楽と流行も知ることができるし、江戸時代特有の色艶案件、要は下ネタも絶妙に品よくアーティスティックに表現されるので拍手喝采だよ。...


