若者には肩の力を抜いて「職場の飲み会」参加してほしい フリー編集者が「飲み会に参加していなかったらと思うとゾッとします……」と明かす理由

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飲み会で人生が好転することも

 47歳で半隠居生活を開始し、もうすぐ52歳になるが、金銭的にはまったく困っていない。それも若き日からの飲み会がもたらしてくれたものであると感じている。23歳から27歳までは会社員で、その内の1年半所属していた部署は異常に部員の仲が良く、週4回酒を飲んでいた。当然彼らはその後部署異動等はあるし、私のように退職する者もいるのだが、当時の飲み会での温情か結束か何やら分からないが、あれから26年経った今でも仕事を一緒にしていたりする。

 当然、飲み会がイヤな人は行かなければいいが、行ったら案外トクするかもよ、ということは伝えておく。また、このプレジデントオンラインの記事が出た後、さるオンライン会議でこのことについて議論になったが、会議に参加している企業の今年の新入社員(女性2名)からチャットのメッセージが来た。

「私は色々な話を聞きたいですよ~。飲み会は行きたいです」「私もそうです。ただし、セクハラがない、という条件で」「同期と行く場合は、お金の面でキツい、という声が出るのは確かですが、年上の人がいたら新入社員は安くしてくれるのでそこはありがたいです」

 自発的なチャットのメッセージがコレだった。こう言わせたわけではない。元々仕事関係の飲み会のネガティブイメージは「おじさんが説教や自慢話をし続ける」「セクハラをする」「酒を強要する」「女性がいたら『紅一点』などと言う」「お酌を要求する」などだが、このオンライン会議では「こんなことやっていたら今の時代、大問題になりますよね……。多分、まともな人はやらないと思います」といったことを40代男性が言い、そこには納得感があった。

 当然、飲み会が嫌いな人のことを否定するものではない。だが、この世には飲み会で人生が好転したことがある人も案外いるんですよね、ということは伝えておきたい。

中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)
1973(昭和48)年東京都生まれ、佐賀県唐津市在住のネットニュース編集者。博報堂で企業のPR業務に携わり、2001年に退社。雑誌のライター、「TVブロス」編集者等を経て現在に至る。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『ウェブでメシを食うということ』『よくも言ってくれたよな』。最新刊は『過剰反応な人たち』(新潮新書)。

デイリー新潮編集部

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