評判が衰えない「あんぱん」が正念場 「嘘」と「実」を違和感なく連結させられるのか
虚と実の結合
評判が衰えない朝ドラことNHK連続テレビ小説「あんぱん」が、正念場を迎えている。ヒロイン・若松のぶ(今田美桜)の敗戦前の日々は創作だったが、戦後はモデルの小松暢さんの後半生が下地になる。虚と実をどう違和感なく連結させるのか。【高堀冬彦/放送コラムニスト、ジャーナリスト】
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のぶの高知新報への入社が、虚と実を結ぶにあたっての最大の障壁だった。1946(昭21)年、第66回のことである。
暢さんの後半生の軌跡をのぶが辿る場合、どうしても欠かせないのは新聞社勤め。...