化粧を崩しながら商店街を激走! 玉木氏の“裏切り”を乗り越え一人で立ち上がった山尾志桜里氏の「ドブ板過ぎる選挙戦」実況中継

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 一緒にやろうと口説いてくれた“あの人”はもういない。たった一人での闘いが始まったーー。無所属で参院選東京選挙区に挑むことになった山尾志桜里氏が、東京・吉祥寺で第一声を上げた。炎天下の中、叫び、走り、笑顔を振りまきながら手を差し出しまくる“意地の戦い”を見てきた。

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いきなり語り出した国民民主への「恨み節」

 7月3日午後1時。東京のJR吉祥寺駅東口ロータリー前で行われた山尾志桜里氏の第一声には、約30人の報道陣が駆けつけた。一方、聴衆はせいぜい十数人といったところ。

 だが、白のポロシャツに青い襷をかけた山尾氏は颯爽と現れ、力強くマイクを握りしめた。

「みなさまー、こんにちは! 山尾志桜里です。吉祥寺で第一声は予想通りですが、無所属での第一声は予想外でした。残念ながら国民民主党から公認の取り消しを受けましたが、中道政治を諦めることがどうしてもできませんでした」

 いきなり“捨てられた女”アピールから入ると、かつての仲間への“恨み節”を漏らした。

「2022年の結党時には、リベラルから穏健保守まで包摂していく『改革中道政党』だと結党メンバーで誓い合ったあの国民民主党ですら、選挙を前にして右旋回から逃れられない状況を、中から見ました」

「この国には本当の右や左に偏らない、ど真ん中の、この国の未来をひたすら思う中道の政治がなかなか根付かないことを教えてくれたのが今回の国民民主党との一連の経過だった。私も学びました」

聴衆に向かって“突進”

 そして、一人でも戦い抜く決意を力強く語り出したのだった。

「無所属でもできる、無所属だからこそできる。そう決意して私はここに立っています!」

「皇室問題や憲法の問題、この国がこの国であり続けるための大事な論点を選挙でしっかり正面に掲げる政党はほとんどありません! これを掲げれば党内が分裂するからです!」

「もし私を無所属で国会にもう一度送っていただいたら、『保育園落ちた』の10年後、2025年の子育て政策を必ず前に進めます!」

 約25分間に及んだ演説を終えた時は汗だくで、化粧はだらだらに崩れていた。だが山尾氏は意に介さず、聴衆に向かって突進し始めた。

「よく来てくれました。ありがとう」
「暑い中、ありがとうございます」

 満面の笑みで一人ひとりと固く握手していく。

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