「交流戦全敗」と「2軍でも大炎上」…イライラ「阿部監督」がついに“こだわりを捨てた”2人の「推し選手」とは

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誠司さんと組みたい

 こうした事情から、シーズン開幕後、正捕手として起用された甲斐。3、4月は苦手の打撃でも3割をマークするなど好調で、一時はクリーンナップの5番も任されたほど。しかし、5月は1割台、6月は2割3分と打率を落とし、交流戦では打ち込まれる場面も増えてきた。

「ある評論家の分析によれば、リードが読まれているのではないか、と。甲斐のリードは外角を軸に組み立て、インコースで勝負する非常にオーソドックスなスタイル。その配球が単調に見えるということです。ソフバ時代は強力打線、強力投手陣でしたから、それほど粗は目立たなかったが、今の巨人はエース・戸郷(翔征)が絶不調で二軍に降格されるなど、投手陣の台所事情は苦しく、打線も4番・岡本(和真)が怪我で離脱している。接戦をものにするしかなく、慎重、精密なリードが要求されますが、それが出来ていないということです」(同)

 その結果、守備力では定評のある小林や、攻守のバランスが良い岸田、そして打撃力が強みの大城の出番が増えていった。6月20日の対西武戦(東京ドーム)では、赤星優志投手が小林と組み、勝利投手に。ヒーローインタビューでは「誠司さんとずっと組みたいという話をしていた」と堂々発言している。

こだわりを捨てた

 さらに、巨人は交流戦明けの対DeNA戦(東京ドーム)を3連勝、それも3試合連続完封というおまけつきで乗り切ったが、

「その際、阿部監督は3戦すべてで先発捕手を変えました。1戦目は甲斐、2戦目は岸田、3戦目は小林を起用した。“3人とも日本を代表したことのある捕手だから”と言っていましたが、同一カード3連戦で捕手の先発マスクがすべて異なったのは、巨人の長い歴史上でも初めての、異例のことです」(同)

 この采配に、巨人のOB会会長・中畑清氏はスポーツニッポンでの評論で「阿部監督が“甲斐へのこだわり”を捨てた」と称賛。裏を返せば、甲斐に強烈なダメ出しをしたことになる。今後、昨季のような捕手の「日替わりローテ」が定着すると見られているが、一方で、甲斐の年俸は5年15億円(年俸3億円)。それだけの高額年俸選手が「日替わり」の1人では、費用対効果という面ではマイナスである。

「阿部監督自身の“推し”で獲得しただけに、甲斐の存在感が低下すれば低下するだけ、監督の悩みが深まるのは必至です」(同)

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