巨人がDeNAに「3連続完封勝利」とはビックリ リーグ3位は好調投手陣のおかげ…これ以上は阪神に離されるな【柴田勲のコラム】

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29日のDeNA第3戦、中山礼都に注目

 巨人がリーグ戦再開のDeNA3連戦を3連勝した。しかも2020年8月の阪神戦(東京ドーム)以来となる同一カード3連続完封勝利だった。なんとか2勝1敗で勝ち越してほしいと思っていた。それだけに正直、ビックリした。

 首位の阪神とは3.5ゲーム差、これも阪神が交流戦で7連敗してくれたおかげだ。7連敗は3年ぶりだそうで、巨人にとっては実にいい展開となった。

 それにしても29日の第3戦、中山礼都がよく打ったよ。2回、アンドレ・ジャクソンからの右翼席中段へのプロ初アーチは決勝弾となった。

 中山はヒットを打てても本塁打が出るタイプではない。ヘッドが出てこず、前さばきができない。遅れて出てくるから左翼から中堅に打球を飛ばせても、右翼方向となるとゴロで抜くヒットだ。吉川尚輝に似たタイプだと思う。2-0から3球目、真ん中の真っすぐだった。

 打撃の基本は第1ストライク、第2ストライクまでは甘い球を見逃さないことだ。トレイ・キャベッジが代打で出場したけど相変わらずボール球に手を出している。我慢が必要だ。甘い球は来る。基本だ。

 球速はあってもしっかりと捉えれば右翼席中段まで飛ぶ。中山には自信になったのではないか。

リーグ3位につけている理由は投手陣

 前回も話したけど、いまの巨人、開幕からフルに出場しているバリバリの戦力は吉川一人だけだ。

 それが前述したように、阪神の7連敗があったとはいえ3位につけている。よくやっていると思う。

 原動力は先発を軸にした投手陣だ。この3連戦にしても初戦に先発した山崎伊織の好投が大きかった。

 7回途中104球を投げて、散発4安打4奪三振で無失点、7勝目を挙げた。エースの戸郷翔征が不調で2軍調整中の現在、その戸郷の代役として頑張っている。

 3連戦は頭を取ることが大事だ。山崎もそれなりのプレッシャーを感じているだろうが、期待に応えている。

 第2戦はフォスター・グリフィンが抜群の安定感を見せた。7回を97球、7奪三振無四球で0封だ。スライダー、カーブ、チェンジアップなど多彩な変化球でカウントを稼いで真っすぐを効果的に使った。規定投球回には届いていないものの防御率は0.92だ。

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