歴史に学べ?餓死者が続出、民の怒り大爆発で打ちこわし…「べらぼう」時代のコメ高騰
卸売業者の利益が激増している異常
物価高が止まらない。5月の全国の消費者物価指数は3.7%上昇し、3%を超える高い伸び率は6カ月連続となった。ことに「コメ類」にかぎれば、上昇率は101.7%。つまり2倍を超えている。この上昇率は、数字の比較が可能な1971年以降でもっとも高く、過去最高の更新はこれで8カ月続いたことになる。
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備蓄米は次々と放出されているものの、いまもスーパーマーケットには税込みで5,000円を超える銘柄米が並び、米価は高止まりの状況が続いている。しかし、小泉進次郎農林水産大臣は随意契約の備蓄米について、外食や給食などの事業者にも販売していくと表明しており、そろそろ銘柄米の買い手が減少し、価格が下がっていくのではないか、という期待ももたれている。
備蓄米の放出が拡大されることに対しては、JAなどから「米価が過度に下がると生産をやめる人が出てくる」と懸念の声も上がっている。だが、去年の2倍以上もする価格を一定程度下げるのが、なぜ「過度」なのか。「過度」の米価高騰に対する時限措置として、備蓄米放出は適切だと思われるし、大事なのは「生産をやめる人」は出さずに、コメの流通システムの構造を変えることだろう。なにしろ現状では、農家は一生懸命にコメを生産しても、販売価格の3分の1程度の収入しか得られていない。
減反政策に終止符を打ち、流通システムにメスを入れることこそが、米価が一定程度落ち着いたのちに求められることだろう。しかし、日本では「流通過程」に問題があるがゆえの米価高騰が、江戸時代から繰り返されているのである。
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