なぜ偽物の「少年ジャンプ」で荒稼ぎができるのか? 「ドラゴンボール」は380万円で落札された「連載開始号」の価値
実物を見ずに買うのはやめよう
雑誌の偽物が増えていることに対し、出版社にも対策を求める声が多く寄せられている。しかし、新刊を出すことが使命の出版社に対し、コレクター市場への介入を求めるのはさすがに無理がある。対抗策としては、コレクターが偽物を購入しないように勉強することや、安いからといって実物を見ずに手を出さないことに尽きるであろう。
筆者が実感していることだが、昨今の若いコレクターは自身の審美眼や鑑定眼を磨くことを怠る傾向があるようだ。YouTubeなどでグッズを自慢したり、漫画家のサイン色紙を紹介したりしている人は、ほとんどがネットオークションで購入しているようだが、その作品のファンでない筆者でも偽物とわかる代物を所有している人が少なくない。
人気の高い品物が格安で手に入る、いわゆる掘り出し物は今の時代はほとんどないと言っていい。ネットオークションやフリマサイトでの購入はあくまでも自己責任であり、上級者向けのものと考えるべきである。初心者であるならば、漫画古書の専門店で買い求めるのが、安物買いの銭失いにならないための近道といえる。
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