大谷「二刀流復帰」のウラで…ド軍が虎視眈々と狙う“投手ではない”カブスの大物選手とは?
狙われたカブスのスター選手
シーズン途中、優勝争いをしているチームが下位チームの主力選手を獲るフラッグディール・トレードはもちろんだが、早くも今オフの大型補強に向けて布石を打っていたのである。
「ドジャースは15人もの投手がIL(負傷者)入りしてしまいました。投手の補強が最優先と思われましたが、ドジャースの狙いはそれだけではないようです」(前出・同)
というのも、ドジャースの専門誌「Dodgers Nation」が“、“時期外れ”なニュース”を掲載したからだ。今オフのフリーエージェント市場における予想記事で、シカゴ・カブスのスター外野手であるカイル・タッカー(28)の残留交渉が「巧く行っていない」と伝え、「ドジャースがその動向を探っている。今季のシーズン成績にかかわらず、オフの獲得を狙っている」と伝えているのだ。
ドジャースの専門誌でありながら、カブスのスター選手の去就を扱うのは異例だが、この報道が出る2週間ほど前のこと。テオスカー・ヘルナンデス(32)とトミー・エドマン(30)がIL入りしてしまった。ヘルナンデスはすでに試合に復帰しているが、今季は打撃成績がイマイチで、6月15日時点での同月の月間打率が1割を切るほど苦しんでいた。打線全体を見渡しても、大谷の後の2番を打つムーキー・ベッツ(32)、3番のフレディ・フリーマン(35)にも勢いがない。フラッグディール・トレードの最優先事項は投手だが、「Dodgers Nation」の一報が出て以来、こんな声も聞かれるようになった。
「ジャイアンツからFAで1年1700万ドル(約24億3200万円)で加入し、期待したマイケル・コンフォート(32)も打撃不振で苦しんでいます。打線強化のため、主力級の大型野手を獲るのではないか。交渉が難航しているタッカーの話を『Dodgers Nation』が取り上げたのはその布石で、シーズン中の獲得も視野に入れているのでは」
タッカーは昨年オフ、交換トレードでアストロズからカブスにやってきた。25年シーズン終了と同時にFAになる契約で、アストロズとタッカーの代理人は24年シーズン中、何度も延長契約の話し合いを重ねたが、合意には至らなかった。カブスへのトレード放出はアストロズが慰留を諦めた結果でもある。
「カブスがアストロズから引き継いだタッカーの今季年俸は1650万ドル(約24億7500万円)です。彼の打撃力は昨年オフ、メッツと15年7億6500万ドル(約1148億円)で契約したホアン・ソト(26)にも匹敵すると言われています」(前出・米国人ライター)
カブスも交渉決裂となれば、アストロズと同じ手段を取る可能性は高い。「Dodgers Nation」は「カブスはFA後も交渉するだろう。フィリーズ、ヤンキース、ドジャースなど複数の大都市圏のチームがタッカー獲得に動くはずだ」とも伝えていた。また、6月に入ってから米スポーツ専門サイト「The Athletic」がタッカーの去就に関する新情報を掲載した。近年の米FA市場の注目選手が高額契約を結んでいることにも触れ、元レッズGMのジム・ボ―デン氏がこんなコメントを寄せていた。
「6億ドルを超える高額契約を結ぶと思う。6の数字から始まる9桁(約860億円)が交渉のスタートラインになる」
これでは、「ドジャースしか払えない」と言っているようなものだ。
タッカーは昨季、ケガで3ヶ月間のIL入りをしたが、78試合で本塁打23、打点49、盗塁11、打率2割8分9厘、OPS9割9分3厘の好成績を残し、「フル出場していれば、打撃5部門全てで5傑に入っていた」(前出・同)とも評価されていた。今季も打率2割7分9厘、本塁打13、打点43(76試合)と活躍している。「去就が注目される選手」なのは分かったが、シーズン途中で「ドジャースが狙っている」という情報には、こんなウラもあった。
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