あだ名は「ハンサム・ボーイ」警視庁ナンバー2は急な代役 「大川原・冤罪事件」公開謝罪で問われる反省の真剣さ

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すぐに建物の中に戻って

「警察幹部らからは、『謝罪を警察の信頼回復のきっかけとすべきなのに、あれでは完全に逆効果だ。いったいどうしたのだろうか。心がこもっていなかったと捉えられても仕方がない』とか、『あの重要な場で無実の罪で逮捕された被害者の方の名前を間違えるというのはもはや言語道断。だが、百歩譲ってミスは誰にでもあるとして、車に乗り込む前にマスコミから間違いを指摘されたのであれば、すぐに建物の中に戻って言い間違いを本人に謝罪すればよかったのではないか。それができなかったのは、心がこもっていないと受け取られても仕方がない』などと、当然の指摘や嘆きが聞こえてきています」(大手紙社会部記者)

 いったい鎌田副総監とはどんな人物なのか。1992年に東大法学部を卒業後、警察庁にキャリアとして入庁。警視庁捜査2課長や神奈川県警刑事部長などを歴任した。

ハンサム・ボーイは急遽代役

「基本的には刑事や組織犯罪の畑を歩いてきた人ですね。(今回問題の当事者となった)公安部門での経験はほとんどなく、今回たまたま警視庁のナンバー2というポジションにいたに過ぎない。在外大使館での勤務経験もあり、ハーフっぽい端正な顔立ちから若い時は『ハンサム・ボーイ』と呼ばれたことも。ちなみに警視庁捜査2課長時代には、自分の意のままにならない記者を相次いで出禁にし、悪評を週刊誌に書かれたこともあります」(同)

 今回の事案については、公安部関係者界隈からこんな話も聞こえてきた。

「そもそも副総監は、急遽代役で謝罪に臨むことになったのであって、この事件についての当事者意識なんてほとんどありませんよ。本人は『なんで俺が?』くらいの感覚だったのではないでしょうか」

「急遽代役」とはどういうことなのか。

 当日の謝罪に東京地検から森公安部長が出席していたように、実は警視庁からも本来は公安部門トップの中島寛公安部長が顔を出すことになっていた。しかし、中島氏は今年春ごろから体調不良を訴えており、この重大な局面を欠席せざるをえなかったというのだ。

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