【べらぼう】福原遥「誰袖」こそ花魁の鏡 “海苔”“豆腐”も使って客をだます「吉原」の手練手管
目的のために手段を選ばないしたたかさ
江戸で唯一、幕府に公認された色町だった吉原が舞台だから、NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』で、花魁の存在感が強いのは当然だ。しかし、小芝風花が演じ、すでに吉原を離れてしまった「五代目瀬川」と、目下出演中の福原遥が扮する「誰袖」とでは、同じ花魁でも受ける印象がかなり異なる。
五代目瀬川は、蔦重こと蔦屋重三郎(横浜流星)への一途な思いをいだきながら、吉原という苦界で暮らすほかの女性たちの利益のことも忘れず、他者のための自己犠牲もいとわない健気な女性として描かれた。...