放出必至? フィリーズ傘下「青柳晃洋」を待ち受けるいばらの道…早くもNPB「後半戦のキーマン」との声も

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消えない「不安定さ」

「リリースは時間の問題」

 現在、米メディアでそう報じられているのがフィラデルフィア・フィリーズ傘下の3Aチーム「リーハイバレー・アイアンピッグス」に所属する青柳晃洋(31)だ。

 青柳は現地時間6月10日、ボストン・レッドソックス傘下の3Aウースター・レッドソックス戦に5番手で登板。この時点でのスコアは1対8、二死満塁のピンチを招いたが、ゼロに抑えている。前々回、前回登板ともに2イニングを投げ、7失点、3失点と炎上している。この連続失敗の後にゼロに抑えたので、青柳の評価も上向きに……と思われたが、そうはならなかった。

「前々回、6月3日のホワイトソックス3A・シャーロットナイツ戦では先発でした。同日は『ブルペンデーになる』と事前発表されており、リリーバーが総動員となる予定でしたが、首脳陣はNPB時代と同じように、青柳を先発で起用することで、今までとは違う一面を引き出せたらとの期待もあったようです。3日後の同カードでは4点ビハインドで迎えた7回から登板しました。4四死球を許し、大量失点につながりました」(米国人ライター)

 ゼロに抑えたウースター戦では、2者連続三振の好スタートを切った。しかし、その後はヒットと連続四球でピンチを広げてしまった。

 青柳はフィリーズとマイナー契約を結び、スプリングキャンプでは招待選手として26人の公式戦出場枠を争っていた。ヒットや四球で走者を溜めるピンチは何度も続いたが、オープン戦終盤までチームに帯同。しかし、開幕2週間前となる3月15日にマイナー行きが通達された。その際、フィリーズのロブ・トムソン監督(61)が語った青柳評が印象深い。

「不安定な投手を(開幕ロースターに)加える選択肢はない」

 つまり、登板した試合をゼロに抑えたとしても、四球連発で走者を溜める“不安定さ”が解消されなければ、「メジャーリーグ昇格はない」というわけだ。マイナーでのここまでの成績は18試合登板で計18回を投げ、防御率は7点台。トムソン監督が嘆いた“不安定さ”だが、合計での四死球は19。1イニングを投げたら、90パーセント以上の割合で四球も出す計算だ。

「3月のマイナー落ちから成長が見られません。青柳はリーハイバレーに来てスイーパーを習得しました。キャンプでのライブBPやオープン戦でも投げていたそうですが、制球が定まらなかったそうです。打者目線で言えば、アンダーハンドに近い腕の振りから曲がり幅の大きいスイーパーを放られるのは脅威です。でも、見送られ、ボールカウントになることも多い」(前出・米国人ライター)

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