放出必至? フィリーズ傘下「青柳晃洋」を待ち受けるいばらの道…早くもNPB「後半戦のキーマン」との声も
NPB復帰はあるのか?
青柳の代理人を引き受けたのは、米大手スポーツエージェントWME。昨年10月からMLB全30球団に売り込みを掛けていたが、同社と各球団の編成担当者との間では「変則サイドスロー」に対する評価に大きな乖離があった。
サイドハンド、アンダーハンドの投手は今も稀少だ。しかし、かつてメジャーリーグに挑戦した高津臣吾・現ヤクルト監督(56)、牧田和久(40=ソフトバンクコーチ)らは対戦チームが一巡したころから手痛い適時打を喰らっており、MLB各球団は「変則投手のアドバンテージはなくなった」とも解釈していた。
「青柳に興味を示す球団はいくつかありました。でも、23年からの2シーズンで大きく成績を落としていたので、青柳に“懸けてみたい”とまでは思えなかったようです」(前出・同)
「CROSSING BROAD」は青柳の挑戦を「歓迎」していたが、それは、日払いで明日以降の働き場所も保証されない条件でなければメジャー挑戦できなかった厳しさも暗に伝えていたわけだ。また、NPB時代の実績を捨てての挑戦に驚いていたのだろう。
「NPB各球団は青柳の人柄も評価しています。ブレイクする前の村上頌樹(26)の面倒を見たり、二軍暮らしが長くなっても決して腐ったりすることはありませんでした」(前出・在京球団スタッフ)
古巣阪神の関係者によれば、青柳がメジャーリーグに興味を持ち始めたのは、21年の東京五輪がきっかけだったという。リリーフ登板に失敗し、逆にそれで闘争心に火が点いたそうだ。米独立リーグやメキシコに渡るよりもNPB帰還を一番に考えたほうが良い。仮に他球団のオファーであっても、阪神はそれで文句を言うような球団ではない。
青柳がNPBのペナントレース後半のキーマンになるかもしれない。
[3/3ページ]

