「田園調布の自宅は土地だけで7億円」 長嶋茂雄さんの膨大な遺産と終活 前住居では「嫌いな人の顔写真を貼って、フルスイング」

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土地のみで6億5000万円のマンション

 さらには、以下のような“歴史”も有していたのだ。

「田園調布に引っ越した後、この家を中曽根康弘元首相が借りていた時期があります。まだ首相就任前で、家賃は月40万円ほど。長嶋さんとは大家と店子の関係だったわけです」(前出のジャーナリスト)

 82年に中曽根政権が発足した際、ミスターは“自分には運がある”と喜んでいたという。その邸宅も01年には取り壊され、現在は延べ床およそ400平方メートルの2階建て8戸入りマンションに様変わりした。土地の所有者は60年余りにわたってミスターのままだが、建物はオフィスエヌ名義。現地の不動産関係者は、

「マンションの家賃は月13万円ほどでしょう」

 としながら、

「当地の相場は坪280万円ほどですから、この物件は土地のみで約6億5000万円と推定されます」

他にマンション、熱海の別荘も

 オフィスエヌは他にも不動産を所有しており、

「JR恵比寿駅と目黒駅の中間に位置する閑静な住宅街に、マンションを一部屋所有しています。広さは約96平方メートルで、以前はおもに亜希子夫人が使っていました」(長嶋家を知る関係者)

 こちらは実勢価格で1億3000万円ほどになるとみられる。さらに、

「箱根の仙石原には別荘があります。土地は1700平方メートル余りで、82年に建てられた上物は210平方メートルほどある。坪単価はおよそ20万円だから、土地は約1億円になります」(同)

 というのだ。すなわち、長嶋家の資産管理会社でもあるオフィスエヌと、ミスター自身の所有物件を合わせれば、土地だけでゆうに20億円を超える資産を抱えていることになる。この関係者が続けて、

「マンションの家賃収入に加えて、オフィスエヌはミスターの肖像権や商標権の管理も担っています。またミスター自身、亡くなるまで20年以上にわたって読売巨人軍の専務取締役に就いており、年間2000万円ほどの報酬を得ていたとみられます」

 後編【「天覧試合でサヨナラ本塁打を打ったバットも」 長嶋茂雄さんの葬儀で飾られたお宝の数々 グッズを管理する財団設立の背景に「大量売却で四散の過去も」】では、長嶋さんが生前財団を立ち上げていた経緯について詳しく報じている。

週刊新潮 2025年6月19日号掲載

特集「独自調査で判明 長嶋茂雄の『遺産』と売却された『思い出の品々』」より

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