「田園調布の自宅は土地だけで7億円」 長嶋茂雄さんの膨大な遺産と終活 前住居では「嫌いな人の顔写真を貼って、フルスイング」
【全2回(前編/後編)の前編】
不世出のスーパースターを失った世間は、なおも失意のただ中にある。6月3日に他界した長嶋茂雄さん(享年89)の葬儀が執り行われ、戦友たちが最後のお別れに臨んだ。一方、野球人としての功績は言うに及ばず、将来を見据えた故人は、少なからぬ“資産”を遺していた。
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スポーツ紙デスクが言う。
「通夜は7日の18時、告別式は翌日9時30分ごろから、いずれも親族と巨人関係者らで執り行われました。喪主は次女の三奈さん。通夜の日の14時半過ぎには、棺(ひつぎ)を載せた車が田園調布の自宅を出発し、途中、東京ドームの周りを通過してから斎場へと運ばれました」
葬儀委員長は読売新聞グループ本社の山口寿一社長。計120人余りが参列した通夜では、堀内恒夫、原辰徳の両元巨人監督が弔辞を読んだといい、
「告別式では、王貞治さんが弔辞で『あなたは日本の健康優良児でした』と呼びかけながら、米国キャンプでの思い出を回想。王さんが経由地で寝坊してしまった時、『長嶋さんが天窓から部屋に入ってくれて、私を起こし、荷物をまとめてくれた』おかげで飛行機に乗り遅れずに済んだという、人間味あふれるエピソードを披露したのです」(同)
「今にもカッと目が開きそうな感じ」
喪主の三奈さんは、
〈最後まで長嶋茂雄を貫いた人生を送った〉
とあいさつ。王氏をはじめ堀内、原、松井秀喜、高橋由伸らの各氏が棺を抱えて台車まで運び、出棺を見送ったという。
式に参列し、一緒に棺を抱えたV9時代のチームメイト・柴田勲氏は、
「長嶋さんのお顔は穏やかで、私が呼びかけたら、いつものように『おい柴田っ』と、今にもカッと目が開きそうな感じでした」
同じく棺を運んだ中畑清・巨人OB会長も、
「“最期”なんて、全然似つかわしくない人だと思っていました。だから、荼毘(だび)に付すというのは、これで本当に終わりなのか、という気持ちになりましたね」
火葬ののち、骨上げは家族だけで執り行われたという。
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