藤川阪神“最速30勝”と“2ケタ貯金”で交流戦突入は「2023年と完全一致」 覚醒したサトテルの“40年ぶり快挙”にも期待
今年の勢いは“あの年”と同じ
阪神タイガースがセパ交流戦の最初の対戦カードである日本ハム戦も勝ち越し、順調に勝ち星を積み上げている。
【写真を見る】目指すは今季本塁打王! 佐藤輝明「100号」アーチの瞬間
「首位をキープしたまま交流戦に突入したことで、今年の強さはホンモノだと見る向きが強まって来ました」(在阪メディア関係者)
交流戦前の最後のカードとなる広島3連戦では、3連勝を飾った。同一カード3連勝は今季3度目、両リーグ最速での30勝到達となり、貯金も今季最多の10となった。最速30勝到達と、貯金2桁でのセパ交流戦突入という成績は、前回リーグ優勝と日本一を達成した23年と同じだ。当時は貯金17で独走状態になりかけていたが、今年は5ゲーム差以内に4チームがひしめき合っており、状況は異なるものの、頂点に輝いた23年のチームの勢いを彷彿させている。
「セパ交流戦第2節、6月6日のオリックス戦でセットアッパーの石井大智(27)が頭部に打球が直撃するアクシデントに見舞われました。20試合連続無失点を記録していただけにチームも騒然となりました。しかし、この前日の試合(日本ハム戦)で、佐藤輝明(26)の通算100号アーチ、そして翌日の試合では近本光司(30)の通算1000本安打と“節目”を迎えたこともあり、雰囲気は悪くなりませんでした」(前出・同)
なんといっても打撃好調の佐藤の存在は大きい。今季は「3番三塁」でスタートしたが、4月15日以降は4番に定着。守備位置も5月25日の中日戦でレフトにまわり、27日のDeNA戦から「4番ライト」となった。
「中日戦で『レフト佐藤』がアナウンスされたとき、スタンドがざわつきました。藤川監督になって、レギュラー選手が定位置以外でも試合前のノックを受けるようになったので、佐藤の外野守備は見慣れていたんですが。レフトからライトにまわされたのは、後方に飛んでいく打球を追うのがおぼつかなかったからです。でも、肩は強いですし、三塁守備もヘルナンデス(29)や木浪聖也(30)のほうが安心して見ていられます」(在阪記者)
佐藤は昨季、12球団ワーストの23個のエラーを三塁守備でカウントしている。チーム全体の失策数が「85」だから30%近くを佐藤一人が稼いで計算だ。今季も三塁守備で2失策を記録しているが、外野手で出場した13試合での失策数はゼロ(6月8日時点)。打撃が好調なのは守備で叩かれることがなくなったからだろうか。
「昨年は岡田彰布前監督(67)に叱られ、試合後の囲みインタビューでも名指しで非難されていました。佐藤のこれからのことを思い、そうしていたのでしょう。でも、萎縮していた感も見受けられました」(前出・在阪メディア関係者)
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