令和ロマン・くるま、「自虐ネタ」で見事な復活 「何をやってでも笑いを取る」ハングリー精神

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吉本興業と契約解除

 不祥事を起こして一定期間活動を休止してから表舞台に戻ってくる芸能人にとって、そこでどのように振る舞うべきかは非常に難しい問題である。今まで通りに元気な姿を見せても「反省していないのか」と批判される可能性がある。だからといって、うつむき加減で神妙な態度を取っていても「人を楽しませる気持ちが足りない」「やる気があるのか」などと言われたりする。

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 トラブルから立ち直って芸能活動をやり直すのはそう簡単なことではない。いったん不祥事で悪いイメージがついてしまうと、復帰してからの立ち振る舞いもうまくできず、それまでの仕事量をキープできないことも多い。

 そんな中で、令和ロマンの高比良くるまの復帰後の立ち回りには目を見張るものがあった。彼は自分たちのYouTubeチャンネルとポッドキャスト番組の中で、吉本興業と契約解除に至った経緯を詳細に説明した上で、その後はほとんど従来通りの活動を再開した。さらに、そこでは自身の不祥事にまつわることを積極的にネタにする姿勢を示した。

 ニューヨークのYouTubeチャンネルでは、親しい先輩のニューヨークを前に神妙な態度を見せながら、活動自粛中のエピソードを語ってみせた。さらば青春の光のYouTubeチャンネルでは、マイナスイメージを逆手に取ってネタにする企画に堂々と飛び込んでいった。NetflixのYouTubeチャンネルで「罵倒村」のスピンオフ動画に出演した際には、スキャンダルで活動休止の経験がある加護亜依と共演して、「不祥事仲間」として会話を交わしたことが話題になった。

 地上波のテレビ番組にも復帰していった。5月22日放送の「ラヴィット!」(TBS系)では、相方の松井ケムリと横並びでスタジオに現れた。MCの川島明から紹介されると、くるまは「ちょっと記憶が消えてて」と、活動自粛でテレビに出られなかった期間があることを自虐的にネタにしてみせた。

 それに対して川島も「もう車検は終わったってことで」「車検が終わったらメーカー変わってましたけど」と、くるまという名前に引っ掛けたイジリで場を盛り上げた。

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