「軍が銃撃した」との一報に駆け付けると、黒焦げになった兵士の遺体が…「天安門事件」36年 現場で取材した日本人記者の証言

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 6月4日は天安門事件の36周年に当たる。当時、筆者は産経新聞の北京特派員として、事件のほぼ50日前から北京入りし取材。事件当日も、未明から天安門広場やその周辺で、軍による攻撃で多数の学生や市民が死傷するなどの動きをつぶさに目撃した。以下はその体験記である。

【相馬勝/ジャーナリスト】

【前後編の前編】

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 筆者が北京に入ったのは1989年4月17日だった。この前々日の15日には、学生らの民主化運動に理解があった胡耀邦・前中国共産党総書記が心臓や血管の疾患などで死亡。...

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