東西横綱が揃い「誰が優勝するかわからない場所」は減る…新横綱・大の里は「より相撲に集中できる環境作りを」【音羽山親方の夏場所総括】

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幕内でも暴れまくってほしい草野

――となると、今場所も11勝を挙げて、2場所連続敢闘賞を受賞した安青錦関(21)あたりに期待がかかりますね!

音羽山:先場所、新入幕の時も、彼の前傾姿勢の相撲に関して、「あのような体勢で相撲を取られたら、対戦相手はイヤなものだ」と私は表現しましたが、今場所はさらにその「イヤらしさ」が増した感じでしょうか?

 ただ、名古屋場所では、番付がグッと上がって、新三役かその手前くらいまで行きますから、そうなると上位力士と総当たりになるわけです。上位力士は体の圧力が違うし、当然研究をしてくる。ここで、どういう相撲が取れるかが見物ですね!

――十両の土俵では、話題の草野関(23=十両筆頭)が期待どおり、2場所連続十両優勝を遂げました。来場所は晴れて新入幕となりますね。

音羽山:夏場所では十両筆頭に番付を止め置かれてしまいましたが、今場所も実力があるところを見せました。頭でしっかり当たって、まわしを取れば万全な相撲を取りますし、突き押しも行けるんじゃないかな? 前に出る相撲を取っているから、ケガが少ない。そして、183センチ、151キロの体のバランスもいいところが魅力です。幕内の土俵でも暴れまくってほしいですね。

武田葉月
ノンフィクションライター。山形県山形市出身、清泉女子大学文学部卒業。出版社勤務を経て、現職へ。大相撲、アマチュア相撲、世界相撲など、おもに相撲の世界を中心に取材、執筆中。著書に、『横綱』『ドルジ 横綱朝青龍の素顔』(以上、講談社)、『インタビュー ザ・大関』『寺尾常史』『大相撲 想い出の名力士』(以上、双葉社)などがある。

デイリー新潮編集部

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