〈女系天皇などありえない〉 自民議員から猛反発 読売新聞のキャンペーンが保守派に与えた衝撃

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「社内では冷めた見方も」

 老川さんとは、読売新聞東京本社の社長や巨人軍オーナーなどを歴任し、現在は読売グループ本社代表取締役会長を務める老川祥一主筆代理(83)を指している。

「政治部出身の老川さんは渡辺主筆の“盟友”であり、15歳年下の山口寿一社長も口を差し挟めない存在。高齢ではありますが、まもなく主筆に就くともいわれており、本人はそのための“実績”が欲しかったのでは、といった冷めた見方も、社内にはあります」(前出の関係者)

 別の関係者も、

「一連の憲法改正試案など、提言スタイルの企画を確立させたのは言うまでもなく渡辺主筆。老川さんもこれに倣ってテーマを探していたところ、ちょうど皇室が目に留まったのではないでしょうか」

「そういうふうに見てもらってもいい」

 読売は今回の紙面で、

〈提言は、編集局と論説委員会などの記者が専門家らへの取材や勉強会を重ねて策定した〉

 としており、

〈責任を持って結論を〉

 政府や国会に、社会部長がこう呼びかけている。当の老川氏に尋ねると、

「(提言は)全社的に検討しているということです」

 としながらも、自ら“陣頭指揮”を執ったとの声については、

「立場がいろいろありますから、そういうふうに見てもらってもいいですけど……」

 さらに、ある読売の編集局関係者によれば、

「継続中の与野党協議に資するものにするため、結論がまとまる前のタイミングを見据え、急ぐ形で掲載したと聞きました」

 というのだ。

 後編【「小室さんのお子さんが天皇になることを国民が認めるのか」 読売新聞の「女系天皇“容認”論」に専門家が苦言】では、読売が展開した「女系天皇“容認”論」について、専門家の立場からの“苦言”を紹介する。

週刊新潮 2025年5月29日号掲載

特集「ナベツネなき読売新聞 『女系天皇』提言の波紋」より

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