「偽装難民、不法滞在のクルド人には厳密な対応を」 河野太郎元外相の言葉は重い

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「川口市のクルド人問題」は、しばしばネット上でも取り上げられるが、国会議員、しかも与党の大物が言及したのは珍しいのではないか。河野太郎元外務大臣が現地を視察し、X上で提言をしたことが注目されている。

 昨年から市内のウイークリーマンションに滞在(デイリー新潮2025年1月21日「日本人も10年後にはわれわれを理解する」 騒音問題を起こしたクルド人の驚くべき主張 「公衆トイレで行為」など数々の問題行動も」)するなど、市民の視点を意識しながらこの問題を取材してきたライターの石神賢介氏は「今回の河野氏の発信に期待している」と語る。以下、石神氏の寄稿である。

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河野元外相が川口市を視察

 自民党の河野太郎・元外務大臣が埼玉県川口市を視察した。目的は、クルド人によるトラブルが頻発していると伝えられる同市の実情を知ることだったようだ。その結果を5月12日、X(旧Twitter)で報告し、私見を述べたことが話題となっている。

 クルド人とは、トルコ、シリア、イラン、イラクに分散して暮らす国を持たない山岳系民族。彼らは2000年代から川口市内に増え、現在約3000人が川口にいるとされている。ただし、在留資格を持たずにいる者も多いので、自治体も正確な人数を把握していない。

 河野氏がこの時期に視察に出向くほどの関心を持った具体的なきっかけが何なのかは不明だが、これまでさまざまなタイプの事件、トラブルが報じられてきたのは事実である。いくつかの実例をあげておこう。

 普通のトラブルとは別次元の注目を集めたのは、2023年の病院暴動事件だろう。市内最大規模の市民病院で100人規模の暴動を起こした。男女関係のもつれをきっかけに、クルド人が別のクルド人の頭部や頸部を刃物で刺し、加害者と被害者のファミリー同士の争いが起き、病院の救命救急搬送が5時間半ストップした。

 2023~24年には、未成年女子への連続暴行事件や、ひき逃げによる死亡事故も伝えられている。

大手メディアはなぜ報じないのか

 日常的には、コンビニの駐車場で用を足した、公園で男女が行為に及んでいた、などといった迷惑行為がよく指摘されている。都市伝説のように思われるかもしれないが、こうした事例について筆者は川口市議会議員に直接聞いている。

 しかし、なぜか、テレビをはじめ大手メディアはこういうことをほとんど報じない(「産経新聞」「埼玉新聞」は積極的に報道)。最近ではNHKのEテレがこの問題を扱う番組を流したが、迷惑行為や事件を問題視する人たちを偏った人のように扱うスタンスが感じられ、違和感をおぼえた。

 人種が絡むとどうしても「差別」「ヘイト」といった批判を浴びやすい。そういう事情もあるのだろう。実際、筆者がクルド人問題に関する記事を「週刊新潮」に寄稿した際にも、批判の声が担当者のもとに寄せられたと聞く。

 そういうことを面倒に思い、メディアは報じるのを敬遠するのだろうか。そしてごく一部を除けば、この問題に国会議員が積極的に取り組んでいるといった話も聞かない。

 が、今回、なんらかの理由で、アンタッチャブルになりがちな川口市を与党の大物議員である河野氏が訪れたわけである。

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