港区や江東区ではない…いま東京で最も「中国人に買われている」場所 中国人向け不動産サイトを調べて分かった「意外な事実」
港区では「10億超え物件」と「コンパクト物件」が混在
都心の代表格、タワーマンションが多い「港区」についても確認しておこう。
港区の掲載件数は225件と、大田区の半数以下である。同様に竣工年×価格でプロットしたものが、次の図だ。
港区では、1980年前後と2000年以降の物件が多く、特に2000年以降に竣工した物件では、5億円を超えるものが24件、10億円超えるものが6件も存在する。
同じ東京のマンションでも、区によって全く異なるニーズが存在することがよく分かる。
さらに、港区については、価格と面積のクロス集計も行った(次図)。
大まかに見ると、0.6~2.1億円・50~79平方メートルの件数(ピンクで囲んだ部分)が多い。加えて、興味深いのは、6000万円未満・29平方メートル以下のコンパクトな住戸と、3.3億円以上・100平方メートル以上の広々とした高級住戸も多く見られることだ。
一見すると、対象顧客が真逆に思えるこれらの物件。しかし、どちらも中国人の関心が高いと見られるゾーンなのだ。
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では、なぜ「大田区」や「板橋区」が求められるのか。こうした物件を求める中国人の“素顔”とは――? この記事の後編では、そのヒントとなりそうな為替の動向と在留資格のデータをもとにした、マン点氏の分析レポートを引き続きお届けする。
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