港区や江東区ではない…いま東京で最も「中国人に買われている」場所 中国人向け不動産サイトを調べて分かった「意外な事実」

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買われるのは都心? それとも郊外? 調べて分かった意外な「人気区」

「神居秒算」に掲載された東京23区の中古マンションの件数を区別に比較すると、興味深い傾向が見えてくる。

 2025年5月1日時点で多かったのは、「大田区」(505件)である。続くのは「板橋区」(428件)だ。注目すべきは、都心3区(千代田・中央・港)ではない区に件数が集中している点である。

 つまり、東京23区のなかで、いま最も多く中国人に“買われている”のは、大田区の中古マンションである可能性があるのだ。

「売れ残っているから掲載数が多いのでは」という反論は成り立つが、ここで参照しているのは「中華圏の投資家と日本の不動産をマッチング」を謳う、中国人専門のプラットフォームである。素直に「需要の高さ」を示していると考えていいのではないか。

 掲載件数トップの大田区について、もう少し掘り下げて見てみよう。

 次の図は、大田区として掲載された中古マンションを竣工年×価格でプロットしたものだ。

 グラフからは、2000年以降に竣工した物件が多いことが分かる。そして特徴的なのは、4000万円以下の物件が多いことと、1億円を超える物件が存在しないことだ。すなわち、大田区に掲載される物件の多くは、比較的手が届きやすい価格帯にとどまっているのだ。

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