「白雪姫」は実写化すべきでなかった…大コケを招いた「ポリコレ以前」のつまらなさとは
映画調査会社がつけた「ディズニー実写化映画史上最低」の評価
アメリカの映画業界関係者が、公開して間もない映画のヒットを占う手段として、「シネマスコア」という指標がある。ラスベガスの調査会社であるその名も「シネマスコア社」が、実際に劇場の観客にアンケートを実施し、作品をレーティングするもので、評価はA+からFまである。上からいくつか基準をご紹介すると、ざっとこのようになる。
A+ 「非常に高く評価」
A 「高評価」
A- 「やや高評価」
B+ 「平均以上」
B 「平均」
「ディズニーの実写化映画は、これまで全ての作品がA-以上の評価だったのですが、『白雪姫』は初めてB+という不名誉な評価を受けているのです」(猿渡氏)
このB+の評価は「口コミで評判を広められなかった」ことを意味するという。
「アメリカにおいて、映画のヒットに欠かせないのが口コミの評判です。例えば『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は映画評論家の評価は悪かったのですが、観客の口コミが大ヒットに繋がりました。映画批評を読む人は一部の映画通に限られ、一般の人が頼りにするのは、やはり“絶対行った方がいいよ”とか、“うーんサブスクでいいと思う”といった、SNSを含む周囲の評判なのです」(同)
例えば、ある映画が興行収入で週間1位になったとしても、シネマスコアの評価が悪ければ、次の週は落ち込むだろうと予測される。逆に、興行収入が週間3位でもシネマスコアがA+だった場合、その後何週間も上映が続くと考えられる。
「白雪姫」は、導入初週の口コミ評価で、既に“敗北濃厚”だったというわけだ。しかし、観客はいったい何が不満だったのだろうか。
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