逮捕から1カ月 再生と破壊を繰り返す“ヒロスエ”という生き方
俳優・広末涼子(44)の逮捕から1カ月が経った。トレーラーへの追突をはじめとする、世間を騒がせた一連の行動。当初懸念された薬物の使用は否定され、示談も成立して、釈放された。『不倫の恋で苦しむ男たち』などの著作があり、30年以上にわたり女性たちの内面に迫ってきたライターの亀山早苗氏は、2023年の不倫問題以来、たびたび広末について言及してきた。いま改めて“ヒロスエ”という生き方を見つめ直す。
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【写真を見る】深夜の西麻布で夜遊びする「20歳のヒロスエ」現場写真。家宅捜索される広末容疑者の豪邸も
4月7日、いきなり流れた「自称・広末涼子逮捕」というニュース。自称って何? 誰かがなりすまし? という疑問は、免許証が車内にあって明らかな確認がとれなかったためと判明。本物の広末涼子が逮捕されたとわかった。
奈良県の映画撮影から東京に戻る途中、東名高速で彼女が運転していた車がトレーラーに突っ込み、車は大破、同乗していたマネージメントの会社の男性も骨折する大ケガを負わせた。本人は軽傷だったようだが、一歩間違えば命の危機というような大事故である。事故の前にはサービスエリアで「ヒロスエで~す」と大声で名乗り、見知らぬ人に触れたりしていたという。そして搬送された病院で、看護師を殴ったりひっかいたりして傷害容疑で逮捕され、速報が流れたのだった。
日を追って詳細なニュースが飛び込んでくると同時に、大量の処方薬だ麻薬だと尾ひれはどんどん長くなっていく。だが家宅捜索までされたものの、薬物等は発見に至らず、本人からも薬物は検出されなかった。看護師との示談もすんだとされ、16日朝、広末涼子はいきなり釈放された。
釈放時の「赤いアイメイク」が語る心理
警察から出てきた彼女を見て驚いた人は多いだろう。全身黒ずくめは神妙さを表すものとしてこういうときはお約束だが、赤いアイメイクと左右がガタガタの眉に、見てはいけないものを見てしまったような気になった。釈放を言い渡されてから実際に外に出るまでには20分ほどの時間しかないというから、じっくりメイクなどしている場合ではないのはわかる。だったらシャドウは入れなくてはよかったのではないか。赤いシャドウを使ったのはなぜなのか。
人が赤を選ぶのは、色の持つイメージそのまま「エネルギッシュ」なときだという。前向きな気分で物事に臨んでいこうと自分を鼓舞する心理状態にあるとも考えられる。釈放された自分が、哀れな感じに見られたくない、私はアイドルだったのだから元気にいかなくてはという思いが彼女の中にあったのではないだろうか。
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