「キャビアや大トロなどは課税とすべき」 消費減税の問題点を専門家が指摘 「消費税を下げるのは間違った発想」

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「キャビアや大トロなどは課税とすべき」

 小幡氏は食料品に限った減税案にも苦言を呈する。

「食料品への非課税は考え方としてはあり得ますが、景気悪化やインフレの対策というのはおかしい。非課税にするなら恒久的な措置にするべきで、その場合も、コメなどの必需品は非課税、キャビアや大トロなどの嗜好品的な高級食材は課税とすべきです」

 青山学院大学元学長で元政府税制調査会専門家委員会委員、弁護士でもある三木義一氏も同様に、問題があると指摘する。

「実際に一定の期間に限って減税して、一番利益を受けるのは富裕層です。富裕層は余裕があるので、その減税期間内に沢山の消費活動ができるわけですから。ただ、庶民にも食料品については一定の負担軽減感を与える意味はありますね」

「消費税を作るために内閣が一つ吹き飛んでいるんだから……」

 石破氏と当選同期で今も親交を結ぶ笹川堯元科学技術政策担当相(89)も、

「消費税を作るために内閣が一つ吹き飛んでいるんだから、安易にいじるのはダメだと思うね。石破君には信念を貫いてほしい」

 と、注文を付ける。

 消費減税に手をつけるのか否か。悩んでドツボにハマりつつある石破氏の耳に、果たして警鐘は届くだろうか。

 前編【消費減税で「日本の信頼がなくなる」 自民党内部でも分裂が 一方、賛成派は「トランプとディールがしやすくなる」】では、消費減税を巡る自民党内の対立や、各党の動向について紹介している。

週刊新潮 2025年5月1・8日号掲載

特集「政界内幕レポート 『消費税減税論』のドツボにハマる石破茂首相」より

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