令和ロマン・ケムリの人気が急上昇 相方の“不祥事”で逆に株を上げた「コンビ」の名前
個人として活動
一昨年と昨年の「M-1グランプリ」で2年連続優勝を成し遂げた令和ロマンの高比良くるまが、オンラインカジノで違法賭博を行っていたことが明らかになり、活動を自粛することになった。コンビとしての仕事ができなくなり、相方の松井ケムリは個人として活動を続けることになった。
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1人で出るようになったことで、ケムリのキャラクターに注目が集まるようになり、その面白さが評価されるようになってきた。コンビで一緒に出ているときには、くるまの方が前に出て目立っていることが多かったため、ケムリ個人にスポットが当たる機会が少なかった。こういう形で面白さが世の中に知られるようになったのは、本人にとっては必ずしも悪いことではないのかもしれない。
お笑いコンビの1人が何らかの問題を起こしたときに、それがきっかけで相方の芸人が注目されるようになる、というのは珍しいことではない。
たとえば、2020年にはアンジャッシュの渡部建が不倫騒動で活動を自粛することになった。その直後に放送された渡部のレギュラー番組「GOLD RUSH」では、彼の代役として相方の児嶋一哉が出演した。
児嶋はリスナーやファンに対して涙ながらに謝罪した上で、渡部に対しては「本当にバカ」「調子に乗ってたんでしょうね」「思いやりや優しさがないからこういうことになるんですよ」と厳しい言葉で批判した。この誠実な対応が評判になり、児嶋の人柄やキャラクターが再評価された。その後、児嶋のYouTubeチャンネルも人気になった。
2020年には、ナインティナインの岡村隆史が自身のラジオ番組「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン」(ニッポン放送)で失言をしてしまい、それが問題になった。
岡村の所属事務所である吉本興業は本人の名前で謝罪文を発表。次の放送回では、岡村自身がたどたどしい口調で謝罪と反省の言葉を繰り返した。重苦しい空気が流れる中、スタジオ内に突然、相方の矢部浩之が乱入してきて「やったな、お前。やってもうたな」と口を開いた。
その後、矢部は落ち着いた口調で自らの思いを語った。彼は今回の舌禍騒動をナイナイというコンビの緊急事態だと捉えていた。「公開説教」と称して、矢部は岡村に対して失言問題だけでなく、そこに象徴される昨今の岡村に見られる問題点を鋭く指摘した。相方ならではの目線で岡村に厳しい言葉を投げかける矢部のふるまいが話題になっていた。
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